会社のことはどうでもいい! あなたは「誰」ですか?:「話のおもしろい人」の法則(2/2 ページ)
ビジネスにおいて、まず紹介しなければいけないのは、何よりも自分自身です。会社の歴史やヒット商品などの話は、関係ができてからすれば十分です。
野球場でビールを売れますか?
野球場でビールを売っている売り子さんとお客さんとの関係をイメージしてみてください。彼女たちは、自分からビールを買ってもらうために、実はさまざまな工夫をこらしています。
かわいい目印をつけたり、歩く速度を変えてみたり、四方に目を配ってアイコンタクトをしてみたり。なかにはトークがうまく、いつも買ってくれる馴染みのお客さんをつかんでいる人もいます。自分を上手に売り込んでいるのです。お客さんのほうも、売り子さんの顔を見に、友達まで連れて球場にやってくるようになります。
では、その売り子さんが、自分からビールを買ってくれた初めてのお客さんに、キリンビールの由来やヱビスビールの美味しさの秘密を、さも自分のことのように語ったとしたら、はたして購買意欲を刺激されるでしょうか?
いきなり会社を語り始める行為とは、そのくらい痛々しいことなのです。
今回のポイント
聞きたいのは「あなた自身」のこと。売り子はビール会社を語ったりはしない!
著者プロフィール:
野呂エイシロウ(のろ・えいしろう)
1967年愛知県生まれ。愛知工業大学卒。放送作家・戦略的PRコンサルタント。
学生時代に「現役の学生」を武器に、電機メーカー、広告代理店との会議に参加。学生向け家電企画の立案、宣伝、PRに携わる。その後、『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』で放送作家デビュー。『ザ!鉄腕!DASH!!』『奇跡体験!アンビリバボー』『ズームイン!!SUPER』などに携わる。放送作家としての「番組をおもしろくするネタづくりのノウハウ」を生かし、30歳のときから“戦略的PRコンサルタント”としての仕事をスタート。
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