「Super ATOK ULTIAS」は、本当にスーパーでウルトラなのか? ビジネス文書で試してみた(2/2 ページ)
移動中などのスキマ時間を効率的に使って仕事を片づけていくビジネスパーソンが増えました。ところで、スマホでビジネス文章を書くために効果的なツールといえば?
細かすぎて伝わらないところに「スーパー」で「ウルトラ」な工夫がある
では、長文入力はどうでしょうか? Business Media 誠のプレスリリースを参考に、同じ文章をスマホで打ち直してみました。数字、英文字、カタカナ、地名、名前――さまざまな要素が入ったサンプルです。皆さんも、手元のスマホで入力してみてください。
アイティメディア株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:大槻利樹)は、4月2日、オンラインで提供する総合ビジネス誌「Business Media 誠(ビジネスメディアまこと、略称:誠、http://bizmakoto.jp/)」をオープンします。当社としては初めて、本格的にビジネスニュースを題材に扱うメディアとなります。
「アイティメディア」を一発予測、辞書の強力さは1単語目で分かる
まず、最初の単語「アイティメディア」から驚かされます。「あいてぃめ」まで入力すると、予測変換に「アイティメディア」が出てきました。これはおかしいと思って辞書を初期化しても同じです。社名の辞書登録がかなり充実しています。
ほかの会社名はどうかと入力してみたところ、「にっけいひ」「いんぷれ」「しょうえい」「まいなひ」などもきっちり予測変換。社名の間違いは先方に対して失礼なこと。
アイティメディアの中の人に聞くと、「ITメディア」や「アイティ メディア」と書かれるのは、あまり気持ちのいいことではないそうです(わざわざ先方に指摘することもないとのことですが)。
「とうきょう」から地名を予測
地名は正確さは言うに及ばず、時短にも効果を発揮します。「と」と打つだけで「東京都」は予測し、確定すれば予測変換候補に「千代田区」が出ます。「東京都千代田区」を入力するのにわずか3タップ。たまたま予測候補には千代田区と港区が存在しましたが、これは辞書を鍛えることで増えていくようです。
「としき」を探せ――辞書の差が出る登録人名の豊富さ
一般的に人名の変換は難易度が高め。しかし、Super ATOK ULTIASならば、大槻社長のフルネームを入力するのがとても簡単でした。「利樹」は「としき」の予測変換候補の上位にあったので、すぐに探し出せました。
ここで注目したいのは「としき」から変換できる候補の豊富さです。よほどのキラキラネームでない限り、ほとんどの人名に対応できそうな変換候補がズラッと並びます。さすがATOKというところですね。
数字が混ざっていても、とにかく打ってから考えられる
筆者がPC版のATOKを手放せないのは、文字を入力したあとに文字種を変換できるからです。例えば「ぶしねっs」と入力しても、Ctrl-Pで英文字になり(Business)、さらにCtrlーOで半角文字(Business)になります。この機能により、入力モードが「かな」なのか「英文字」なのかを考えることなく、入力したあとに変換を考えるという使い方ができます。
スマホ版ATOKでも同じようなことができます。Business Media 誠と入力するとき、かなモードのまま「きゆめつひしめめ」と入力し、右上の「カナ英数」をタップすると、フリック入力で英文字を入力したのと同じ「business」が候補に出てきます。これを知っておくと入力がはかどります。
スマホはスペック比較から「何に使えるのか」で選ぶ時代
予測変換に頼ると、スマホでも長文が楽に書けます。スマホの文字入力は、入力スピードや感覚が人それぞれに違うため、なかなか数値化できない部分ですが、そんなときには長文を打って比較してみましょう。
ちなみに、普段、筆者が使っているARROWS NX F-01Fには、同じATOKエンジンを持つ「NX! Input」が搭載されています。ところが、同じ文章を入力して比較するとSuper ATOK ULTIASの予測辞書がかなりパワーアップされている印象を受けました。
いまのところ、このSuper ATOK ULTIASを搭載するのは、NTTドコモの「ARROWS NX F-05F」のみ。できれば既存機種にもアップデートを願いたいところですが、ハードウエアのチューニングが必要なので、その予定はないそうです。同じARROWS NX使いとして、本当にうらやましい機能ばかりでした。
関連記事
- ATOKがスーパーでウルトラに進化! スマホ時代の新ATOKの実力は?
スマートフォン史上最高レベルを目指す日本語入力システム「Super ATOK ULTIAS」が登場。タッチ&トライで実際に試してみた。 - ビジネスメールに潜むトラブルの種
社会人にとって欠かせないのがメール。十分に注意しないと、何気ないフレーズが上司やクライアントを怒らせてしまい、良好な関係が壊れてしまった……なんてことも。これはメールの作法を十分にマスターしていないからです。今回は基本的なメールのルールを紹介します。 - ビジネス文書に「私は」はいらない
論文、新聞記事、報告書、仕事上のメール――これらフォーマルな文章は物事を正確に、つまり客観的に説明する必要があります。そこに書き手の主観が混じると「説明の正確さ」に疑念を抱かれてしまうのです。 - 正確に分かりやすく伝える――ビジネス文書の基本ルール
ビジネス文書は、実用文でありコミュニケーションツールの1つです。読み手が誤解したり、推論する必要のないように書かなければなりません。まずは、独りよがりにならないための、相手にきちんと伝える基礎的な約束事を覚えましょう。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.