「あー、この上司めんどくせ」と思っているアナタへ:そのひとことを言う前に(3/3 ページ)
異動や転職で新しい環境に移り、この人とは合わない、この上司とはうまくやっていける自信がない――と悩む人も多いのでは。今回は相手の性格や考え方を把握し、コミュニケーションをスムーズに行うメソッドを紹介します。
ソーシャルスタイルのタイプ別、上司の“攻略法”
感覚派(expressive)上司の場合
感覚派上司の強みは、オープンな主張や感情表現で周囲を巻き込んでいく、ムードメーカー的存在になれること。ノリや勢い、ときにはおだても有効です。
一方で、周囲の話を聞かずに一人で突っ走ったり、風呂敷だけ広げてすぐ次の興味に移ることもあるので、後始末が大変なこともあるので注意が必要です。
行動派(driver)上司の場合
行動派上司は、成果に向かって冷静に行動していくのが特徴です。時間の浪費が大嫌いなので、目的達成のために必要な情報をいかに早く伝えるかが、コミュニケーションのカギとなります。無駄な情報も雑談も要りません。
このタイプは、冷静さから威圧的な物言いとなりやすく、周囲を萎縮させることもしばしばあります。
協調派(amiable)上司の場合
友好な人間関係を構築できる協調派上司は、争いごとが苦手。チームの雰囲気を良好に保つには力を発揮する一方、葛藤状態を作るのがイヤで「決められない」優柔不断さに泣かされることもあるかもしれません。そういうときは、判断を決める手助けをするとよいでしょう。
自分が行動派、思考派である場合は要注意。報連相や質問をするときには、ソフトな物言いを心がけましょう。必要以上に“詰められた感”を持たれるほか、“生意気な部下”に見えてしまいがちです。
思考派(analytical)上司の場合
思考派上司は物静かにデータを収集、分析して冷静に仕事をしていくのが強みです。部下に対してやたら細かくフォローしてくるので、助かる反面、過干渉と感じることもあるかもしれません。
細かく計画を立て、プロセスを積み上げるこのタイプの上司には、たとえ自分が苦手でも、計画や対策をきちんと立てて関わるようにしてください。「なんとかなりますよ」「勢いでいけますよ」などという、いいかげんな物言いを最も嫌うので注意が必要です。
著者プロフィール:岩淺こまき
グローバルナレッジネットワーク株式会社 人材教育コンサルタント/ヒューマン・スキル講師
大手システム販売会社にて販売促進、大手IT系人材紹介会社にて人材育成、通信キャリアでの障害対応、メーカーでのマーケティングに従事。さまざまな立場でさまざまな人と仕事をし、「ヒューマン・スキルに長けている人間は得をする」と気づく。提供する側にまわりたいと、2007年より現職。IT業界を中心に、コミュニケーション・ファシリテーション・リーダーシップ、フォロワーシップ、OJT、講師養成など、年間100日以上の登壇及び、コース開発を行っている。日経BP「ITpro」で、マナーに関するクイズ形式のコラムを連載中。
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