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最強の問題解決手法は、「問題を問題視しない」こと:捨てる「習慣」(2/2 ページ)
他人がどう言おうと、本質的に重要に感じられないことはできる限り無視しましょう。自分が問題を「問題だ」と認識しなければ、解決する必要はないのです。
問題を“問題視”しない
先の3つが一般的な問題解決の考え方ですが、今回は第4のアプローチを紹介したいと思います。
非常に単純ですが「問題を問題だと認識しない」というものです。他人が「それは問題だ」と言っても、自分が問題視しなければ解決する必要がなくなります。
例えば「自分はぽっちゃり型で、健康診断を受けたらメタボ認定された」という場合。日本の医療の常識から考えると、ダイエットしたほうが良い、となるでしょう。
しかし「ぽっちゃりタイプのほうが長生きする」というデータがあります。コレステロールが悪いというのは間違っているという説もあります。また、ちょっと太った人を好む人もいたりするわけです。
そうやって自らの頭で考え、自分の中に合理的な理由があれば、「ぽっちゃり」を気にする必要はない、という判断になることがあります。その瞬間、「メタボ」という問題は問題でなくなり、問題解決も不要となります。
つまり、他人が提示した問題を自分で考えずして「解決しなきゃいけない」と思い込まない、ということです。自分が本質的に重要に感じられないことは、他人がどう言おうと、できる限り無視するということです。
社会の幸福とは、結局は社会の構成員である私たち1人ひとりが幸福になることで成り立ちます。だから、まずはあなたやあなたの家族が幸福になるために、乗り越えるべき問題にこそ集中するほうが、建設的で合理的ではないでしょうか。
捨てる「習慣」 その7
- 「問題解決思考」を捨てられない人:やらなきゃいけない問題が増える
- 「問題解決思考」を捨てられた人:本当に大切な問題の解決に集中できる
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