NECエレクトロニクスは2004年度第3四半期(10〜12月)の決算を発表した。四半期売上高は1653億円と、前年同期に比べ100億円の減少。営業利益も12億円と、前年同期比で144億円の減益となった。
通期の見通しも今期2度目の下方修正となった。連結売上高は7100億円と、前回予想から350億円の下方修正。連結営業利益も330億円(前期比42%減)と、前回予想に比べ170億円の減益を見込んでいる。
四半期決算がふるわなかった理由として、「携帯電話端末向けLCDドライバIC、PC向けの大型用LCDドライバICの売上が大幅に減少したことによるもの」とNECエレは説明した。同社は高精細TFT液晶のドライバICで12〜13%のシェアを持っており、「ハイエンド携帯電話が伸びなかった」(NECエレ)ことが響いた。
電気機器不況の調整局面は今しばらく続くと見られ、「半導体の本格的な需要回復は、当社が当初見込んでいた2005年初から、2005年の年央へとずれ込むと考えている」。業績についても、「第3四半期に底を打ったという認識はあるが、急回復には至らず、ほぼ横ばい」という認識だ。
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