NTTドコモは5月13日、「食の安全に役立つ携帯電話〜バーコードを読み込んで、野菜の生産履歴を知る〜」と題したレポートを公開した。
紹介しているのは、JA茨城県中央会が実施している、携帯電話とQRコードを利用したトレーサビリティ(生産履歴情報)の例。
JA茨城県中央会では、茨城県、JA全農いばらき、社団法人園芸いばらき振興協会と共同で、農産物にQRコードと8桁のカタログナンバーを付したラベルを取り付けている。
農産物に取り付けられているラベル。この数字とQRコードからさまざまな情報が得られる
消費者が携帯電話でこのQRコードを読み取ると、生産者の名前、収穫日、出荷日、生産方法などが表示される仕組み。
きゅうりの情報を示した例。生産者の名前や収穫日だけでなく、どのように土を作ったか、どのような農薬を何回使ったかといった情報まで非常に詳細に表示される
JA茨城県中央会は2003年より、Webサイト「いばらき農産物ネットカタログ」を公開しており、この中の「生産履歴情報照会」というページで8けたのカタログナンバーを入力しても同じ情報が得られるが、携帯電話を持っていれば、店頭などでも消費者が情報を得られるQRコードのメリットは大きい。また、消費者だけでなく、生産者にとっても「厳しい目にさらされることで、いままで以上に品質の良いものを作らねばという気になる」などの声が上がっているという。
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