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電波で情報を送れる仕組み 2:塩田紳二のモバイル基礎講座 第6回(3/3 ページ)
前回お話したように、無線で通信ができるのは「変調」という技術のおかげです。今回は無線LANやBluetooth、CDMA方式の携帯電話などで採用されている変調方式について解説します。
なお、このPN信号の1ビット分を「チップ」といいます。これは、ベースバンド信号のビットと区別するための用語です。PN信号のデータ転送レート(1秒当たりのチップ数)をチップレートといいます。CDMAでは、ベースバンド信号よりもPN信号のほうが高い転送レートを持っています。このため、送信される2次変調後の変調波はこのチップ単位で変化します。
PN信号は、乱数に近い性質を持っているため、同期していないデータや違うPN信号から作られた受信データでは、計算した結果がゼロになってしまうという性質を持っています。このため、複数のPN信号で拡散された電波が同時に送信されていても、目的のPN信号だけを取り出すことができるのです。
なお、拡散コードは、いくつか種類があり、それらを「系列」と呼びます。計算して拡散コードを作るのですが、その方法によって、若干性質が違います。
この直接拡散によるスペクトラム拡散通信を、多重化の方法として使うことをCDMAといいます。
cdmaOneでは、一次変調にBPSK(上り)、QPSK(下り)を使い、2次変調では、QPSKが使われます。これに対してCDMA 2000 1xやW-CDMAでは、一次変調は同じですが、2次変調では、下りにQPSK、上りにHPSK(Hybrid PSK)という方式が利用されています。
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