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KDDI、EV-DO Rev.Aを2006年導入──ウルトラ3G構想も
Rev.A導入により、下り通信速度を現在の最大2.4Mbpsから3.1Mbpsに高速化。また、2007年中には「次世代CDMA2000」となる通信規格を完成させ、2010年に導入予定。
KDDIは6月15日、現在サービス名「CDMA 1X WIN」として提供している「CDMA2000 1x EV-DO」の拡張規格「EV-DO Rev.A」を2006年中に導入すると発表した。2GHz帯を利用する。
EV-DOでは下り2.4Mbps/上り144Kbpsだが、Rev.Aでは下り3.1Mbps/上り1.8Mbpsに高速化される(2004年2月13日の記事参照)。またパケット通信の遅延抑制などの品質制御が可能になる。
合わせて、次世代のCDMA2000となるウルトラ3G構想も披露した。5月16日から行われたCDMA陣営の業界団体3GPP2で「次世代CDMA2000」として合意されたもの。
下記スペックの無線方式を2007年中に完成させることを目標としている。
- 下り100Mbps〜1Gbps、上り50Mbps目標
- VoIPを想定した音声通信容量の向上
- 周波数利用効率の向上
- 接続時間の短縮
- ビット単価低減によるインフラコスト抑制
- 現行CDMAシステムとの互換性の維持
KDDIは、この次世代CDMA2000を「2010年を目処に商用化」(KDDI)する計画。合わせて2007年頃から、各種通信媒体を包括する固定移動統合網の開発に着手する。次世代CDMA2000のほか、IEEE802.16e(WiMAX)、無線LAN、ADSL、FTTHなど有線アクセスを相互接続させ、統合されたサービスを提供できるように3Gネットワークを拡張させたもの。IMS/MMDに準拠して構築していく。
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