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クルマが求めるワイヤレス通信とは?──トヨタ自動車キーマンが語るワイヤレス業界のこれから(4/4 ページ)

事故や渋滞、環境対策など、道路交通の持つさまざまな問題を、人と道路と自動車の間の通信で解決しようとする技術がITSだ。クルマやITSの観点から見て、ワイヤレス通信に必要な要素とは?

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「ベストエフォート」ではなく「確実と安定」を

ITmedia 最後に、自動車メーカーの立場から、モバイルIT産業に期待や要望はありますか。

大西 クルマはお客様の大切な命を預かっています。その点で、クルマを支える技術は100%を求めていかなければならないという考えで、自動車産業は成り立っています。

 ITの世界では「ベストエフォート(最大限の努力)」という言葉があるようですが、クルマに関しては努力しただけではダメです。特に安全に関わる技術やインフラ、サービスは100%を求めていかなければならない。確実性や安定性がもっとも重要になります。

ITmedia しかし、IT産業のこれまでのコスト構造は、100%を保証しないという点で値下げをしてきた一面もあります。その点はどう考えられますか。

大西 確かに我々もコストダウンには期待したいですが、もっとも重要なのは、コストよりも信頼性です。例えばカーオーディオやエアコンなど、かつてクルマに入ってきた諸々の機器は、耐久性や信頼性を向上させつつ、コストダウンの要求にも応えていただきました。クルマ搭載にともなう条件は厳しいですが、それをクリアーすることで技術や信頼性が向上する。モバイルITの積極的な(クルマへの)参加に期待したいと考えています。

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