「au ICカード」、他人の携帯では動かない?
ドコモ、ボーダフォンに続いて、auの3G携帯にも搭載が決まったSIMカード。利用シーンに合わせて端末を使い分けられるようになるが、1つ注意点がある。
今秋から発売される「W32S」「W32H」(8月2日の記事参照)を皮切りに、KDDIが順次搭載を進めるのが「au ICカード」だ(7月13日の記事参照)。
au ICカードは電話番号情報を記録した小さなICカードで、一般的にはSIM(USIM)カードと呼ばれているもの。au ICカードでは、差し替えることで複数端末の使い分けが可能になるほか、GSM端末に差せばGSM圏での通話も行えるようになる(7月13日の記事参照)。
利便性の向上が見込まれるau ICカードだが、対応端末とSIMカードの関係で、NTTドコモのFOMAカードやボーダフォンUSIMカードと異なる点があるのには注意が必要。au ICカード対応端末は、最初に差したau ICカードの情報を端末内に記録するため、いったん情報が記録されるとほかのau ICカードを差しても利用できないのだ。
つまり友達が持っている「W32H」に、自分が「W32S」で使っているau ICカードを差しても電話として利用できない。端末内に記録されたau ICカードの情報を他のau ICカードの情報に書き換えるには、auショップに端末を持ち込んで「持ち込み新規契約」(2700円)もしくは「持ち込み機種変更」(2000円)の手続きを行う必要がある。
他キャリアのUSIMカードでは、例えば親が使わなくなった端末を子供に譲る際にはそのまま端末を渡せば済むが、au ICカード対応端末では、auショップでICカード情報を書き換えなければならないことになる。
“1枚のau ICカードを用途に応じて使い分ける”場合には、端末を買い増しして最初に自分のau ICカードを読み込ませるか、譲渡された対応端末をショップに持ち込んで自分のau ICカード番号を書き込んでもらうことになる。
こうした仕組みを取り入れた理由は「盗難などへの対応のため」(KDDI)としている。「端末とau ICカード情報が紐づけされていないと、例えば携帯を盗まれた場合、誰のSIMカードを差してもそのまま端末を使える。それを防ぐための措置」(KDDI)
なおau ICカードと端末との紐づけ機能は、au端末に装備されるもので、GSM対応機としてKDDIが推奨する「NOKIA 3120」などには同様の機能は搭載されていない。
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