ウィルコムは9月8日、次世代システムの開発・導入に向けて実験免許取得を申請した。実験免許が取得できたあと、2005年12月を目処に、基礎実験や評価活動を開始する計画だ。
ウィルコムでは現在のPHSをベースに、OFDM(8月24日の記事参照)などの技術を使った次世代PHSで、2GHz帯へ参入することを希望している(7月8日の記事参照)。今回免許取得を申請している実験は、この新システムの技術的検証を目的としている。
東京・虎ノ門地域のビル屋上に1カ所、構内にアンテナを1カ所、基地局実験設備を配置する計画だ。第1期実験は2005年12月から1年間程度を予定しており、その評価結果をもとに、第2期試験も計画している。「第1期実験で、数Mbpsは実現可能。将来的には、20〜30Mbpsの速度を実現したい」(ウィルコム広報部)
第1期実験開始後にマスコミを対象とした公開実験を行い、そこで実験内容の詳細が明かされる予定。
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