5分で分かる、今週のモバイル事情:1月21日〜1月27日
フルキーボード付きPDA型携帯の道を開いたW-ZERO3。ドコモもWindows端末に乗り出す。IEEE802.20や、高度化PHS、次世代PHSと新しい通信技術も続々表舞台に。
ドコモもキーボード付きWindows端末
年度内10万台の生産予定を、15万台に上方修正するなど、ウィルコムのフルキーボード付きWindows Mobile PHS端末「W-ZERO3」が好調だ(1月27日の記事参照)。市場は着実に立ち上がってきた。
ドコモもこの流れに乗り、フルキーボード付きのWindows Mobile FOMA端末を開発する(1月23日の記事参照)。台湾のHigh Tech Computer Corporation(HTC)製でGSMにも対応。2006年下期の販売を目指す。ただし法人向けで一般販売は行わない。
IEEE802.20 vs. WiMAX
3G、4Gといった移動体通信技術の進化とは別に、PC系から発展してきたIEEE802系の無線通信技術。2005年はWiMAX(IEEE802.16e)が話題となり、KDDIも実験を始めた(2005年7月15日の記事参照)。
一方で、もう1つのIEEE802である、802.20の流れも勢いが増してきた。米Qualcommは802.20として自社規格をアピール(1月23日の記事参照)。「WiMAXが安くなる根拠はどこにもない」──とも。
PHS通信技術も第4世代対抗
携帯が3Gへの移行を早めつつある昨今、PHS通信方式の進化も始まっている。ウィルコムは、変調方式を変更して従来の約1.6倍に高速化した「高度化PHS」である「W-OAM」技術の商用化を発表(1月27日の記事参照)。対応端末を2月下旬から発売する(1月27日の記事参照)。
さらに2010年前後には、別の周波数帯を使った「次世代PHS」も商用化する。4Gでも主流となるOFDMA技術を使い、20Mbps以上の速度を実現する(1月27日の記事参照)。
KDDIとボーダフォン──明暗分かれた2005年度第3四半期決算
KDDIとボーダフォンが2005年度第3四半期決算を発表したが、両社の明暗はくっきりと分かれた。好調が続くKDDIは予想よりARPUを上方修正し、通期で7000円に(1月24日の記事参照)。一方、ボーダフォンはARPUが前年同期比で3.7%低下し、5918円まで下がってしまった(1月24日の記事参照)。
中国の3G規格──TD-SCDMA
日本をはじめ、世界各国では“3G”といったらW-CDMAかCDMA2000(1X)を指すことがほとんどだ。しかし、すでに3億以上の契約者を抱え、現在でも月間500万ペースで契約者数が伸びている携帯大国、中国は別の道を行く。
独自開発した「TD-SCDMA」規格を正式承認し、商業利用への道を開いた(1月23日の記事参照)。W-CDMAとCDMA2000は中国内で、まだ利用が承認されていない。
さて、来週は?
1月31日には、NTTドコモの2005年度第3四半期決算発表が行われる。
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