HSDPAやWiBroサービスの全貌が明らかに──EXPO COMM KOREA 2006:韓国携帯事情(2/2 ページ)
先週に引き続き、EXPO COMM KOREA 2006の話題をお届けする。HSDPAサービスをデモした韓SK Telecomや、WiBroを大々的にアピールした韓KTのブースを紹介する。
韓KTはWiBroサービスの全容を明らかに
6月から商用サービスを開始予定の「WiBro」(2005年11月21日の記事参照)一色だった韓KTブース。ここではWiBro対応のPDAとPCMCIAカードを挿入したノートPCが展示され、サービス予定のコンテンツを実際に楽しむことができた。
WiBro専用コンテンツはPCの場合、対応ソフトウェアをインストールすることで利用できる。これによりストリーミング視聴や映像付きチャット、動画付きコミュニティなど、高速データ通信を活かせるサービスが楽しめる。
映像付きチャットでは単に友達同士で話をするだけではなく、クイズに参加するイベントなどが行われているほか、WiBroサービスにログインしている会員同士であれば、WiBro網を利用した音声通話も可能となっている。
さらに、地上波DMBとの連動サービスも予定されている。EXPO COMM KOREAの会期中はシステム構築が間に合わなかったということで公開されなかったものの、地上波DMBを視聴しながら、双方向のデータ通信にWiBro網を利用することもできるという。これにより、大量のデータでもスムーズにやり取りできる。
韓KTのWiBroは多くの形態のサービスと融合することで、多様なマルチメディアサービスが提供されることになりそうだ。一方、韓SKTもWiBroを6月から開始すると宣言してはいるものの、この日はとくにWiBroに関する展示はなかった。さまざまなサービスの融合で市場に打って出るKTに対し、SKTはどう迎え撃つのか、6月が楽しみだ。
佐々木朋美
プログラマーを経た後、雑誌、ネットなどでITを中心に執筆するライターに転身。現在、韓国はソウルにて活動中で、韓国に関する記事も多々。IT以外にも経済や女性誌関連記事も執筆するほか翻訳も行っている。
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