ドコモの「hTc Z」にそっくり──台湾でHTC製Windows Mobile端末を見てきた:Taipei Telecom 2006
台湾のHTC製Windows Mobile端末「Dopod CHT9000」が、中華電信ブースにお目見えした。ドコモが法人向けに販売する「hTc Z」とそっくりなこの端末の機能をチェックしよう。
「Dopod CHT9000」は、台湾High Tech Computer(HTC)製のWindows Mobile 5.0を採用したスマートフォンだ。W-CDMAに対応したWindows Mobile 5.0端末はT-Mobileの「MDA IV」やVodafoneの「VPA IV」に次ぐ2機種め。2006年3月に開催されたCeBIT 2006でも、T-MobileがW-CDMA対応の「MDA VarioII」を参考展示していたが、Dopod CHT9000は発信キー周りのキーレイアウトなどが若干異なる。NTTドコモが7月下旬、同じ形状のボディを採用したHTC製端末「hTc Z」を法人向けに販売する予定であり、使い勝手に注目するユーザーも多い。
Dopod CHT9000の端末名は、「Dopod」がHTCのブランド名で、「CHT」が発売元の中華電信(Chunghwa Telecom)の略称、「9000」が型番となる。ちなみに前述のMDA IVやVPA IVはDopodブランドの「Dopod 900」としてアジアで販売されている。
Dopod CHT9000は、W-CDMAおよびGSMのデュアルネットワークに対応。W-CDMAはヨーロッパやアジアで利用されている2100MHzに加え、北米の850MHz、1900MHz、800MHzにも対応する。GSMも850MHz、900MHz、1800MHz、1900MHzの4バンドに対応しており、サービスが提供されているW-CDMA、GSMのすべての周波数で利用可能だ。パケット通信はGPRS、EDGE、W-CDMA、より高速なHSDPAにも対応している。最大通信速度はW-CDMA利用時が上りと下りともに384kbps、HSDPA時の下りが1.8Mbpsとなる。
本体サイズは58×112.5×22ミリ。ディスプレイは解像度240×320ピクセルのタッチスクリーン対応のものを搭載し、通常は縦長画面での表示となる。本体の左側面にはスライド式のQWERTYフルキーボードが収納されており、キーボードを引き出すと自動的に表示が90度回転し、横長画面で利用できる。本体サイズが小型のため、縦位置でも横位置でも片手で違和感なく持つことができる。
外部接続インタフェースは、無線LAN(IEEE802.11b/g)、Bluetooth(Ver 2.0準拠)、赤外線を装備。カメラは200万画素(背面)のアウトカメラと10万画素(前面)のインカメラを備え、microSDスロット(最大1Gバイトに対応)を搭載している。
内蔵アプリケーションはWindows Mobile 5.0の標準のものを搭載しており、WordやExcelファイルの閲覧と編集、PDFやPowerPointファイルの閲覧が可能。メールはPOP3とIMAP4に対応し、Direct Pushメールの利用やスケジュールの同期が可能だ。
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