インターネットセキュリティ企業のフィンランドF-Secureの調べで、Symbian OSをはじめとするモバイル機器向けOS上で動作するよう開発されたスパイウェアが、多数存在することが明らかになった。
これらスパイウェアによく見られる機能は、SMS転送、SMSおよび通話ログ情報転送、遠隔盗聴、会議電話の盗聴などで、ローカライゼーション機能を含むものまである。つまり、携帯電話にスパイウェアをしかけられると、会話やメールなどすべての情報が流出してしまうのだ。
こうしたスパイウェア開発メーカーは、合法的な使用法のみ念頭に置いていると説明する。例えば、妻や夫の電話にしかけたり(浮気調査など)、子どもを監視する、自分の電話の利用度をチェックするといったアプリケーションに利用するケースだ。
開発メーカー側にはソフトの用途を見張る責任はない。だが、スパイウェアの上記のような使用をプライバシーの侵害とし、法の処罰の対象としている国も少なくない。また、こうしたソフトは企業スパイや個人情報窃盗、ストーキングなどの悪質な用途に利用される可能性もある。
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