2015年7月27日以前の記事
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おサイフケータイでチケット&クーポン。その効果は――ディズニー・モバイル Interview:(4/4 ページ)

従来、おサイフケータイユーザーの中心は若い男性であり、成功した事例はほとんどが電子マネー関連のものというのが“常識”だった。しかしある実証実験では、若い女性がおサイフケータイを使って、チケットやクーポンを積極的に利用したという。

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将来は映画やディズニーリゾートもおサイフケータイで

 このようにタッチパスの実証実験は、当事者達の予想以上の効果を上げて終了した。しかし、その一方で、鳥海氏には「もう少し時間があれば」という反省もあるという。

 「今回の実証実験は(ディズニーアート展開催までの)時間が限られていたため、ドコモのおサイフケータイ以外での展開ができず、ディズニー・モバイル会員向けの訴求や認知向上に時間が足りなかった面はあります。私自身、ディズニー・アート展の会場でお客様のサポートをしましたが、その時に感じたのが、『もっと時間をかけて理解してもらえれば、利用率はさらに上げられる』ということでした。

 今後、おサイフケータイが普及していく中で(電子チケットやクーポンの)ベネフィットをどれだけ簡潔にお客様に伝えられるか。ディズニー・アート展からディズニーストアへの送客で、おサイフケータイのビジネス的な効果の手応えは感じましたので、今後の展開では『お客様にどうプロモーションしていくか』を重視していきたい」(鳥海氏)

 現在、ディズニー・モバイルではタッチパスの経験を踏まえて、新たなおサイフケータイ活用のプランを練っている段階だという。

 「将来的なヴィジョンとしては、まずディズニー関連施設で(おサイフケータイが)使えるようにしていきたい。例えば、ディズニーストアや映画館、大きなところでは(東京ディズニーランドやディズニーシーなど)パークですね。これらの施設で電子チケットやクーポンが使える環境を整備していきたい。さらにリアル店舗とネットサービスの組み合わせなども考えています」(鳥海氏)

 ディズニーという強力なブランドとコンテンツを活用できるディズニー・モバイルとフェリカネットワークスが行った共同実験は、両社に多くのノウハウを残した。タッチパスは、これからおサイフケータイの電子チケット・クーポン活用を始める企業にとっても、重要な成功事例といえるだろう。

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