ニュース 2002年7月1日 10:54 PM 更新

NTT-MEもホットスポット ポイントは「オープン型」

NTT-MEも公衆無線LAN事業に参入することを明らかにした。オープンプラットフォームで、ISPローミングを実現しているのが特徴だ

 NTT-MEは7月1日、公衆無線LAN(ホットスポット)事業に参入すると発表した。7月中旬から1000人規模のモニターを募集開始し、8月から10月にかけてコンテンツ配信やVoIPサービスの試験運用を行う。この結果をうけて、11月をメドに商用サービスに移行する方針だ。


NTT-MEの第3営業部門長、竹下健一氏

 商用サービスの料金は未定だが、月額1500円前後になる見込み。利用者はインターネット接続のほか、位置情報やホットスポット内のキャンペーン情報など、地域密着型のコンテンツを数百円単位で利用できる。ほかに、NTT-MEが進めているIP電話サービス(記事参照)も、無線経由で利用可能になる。VoIPサービスの利用料は月額1000円で、別途通話料が必要になる予定。

 今回、NTT-MEでは18社のアライアンスを組んでサービスを提供する。アクセスポイント設置事業者にはエーエム・ピーエム・ジャパン、東武鉄道、相模鉄道が参加しており、当初は首都圏のam/pm店舗、および鉄道沿線がサービスエリアとなる見通し。「ほかにも、鉄道会社やファーストフードのチェーン店などと交渉を行っている」(NTT-MEの竹下氏)。

ホットスポット事業の参加メンバー企業

業種企業名
ネットワークサービスNTT-ME、iPASS、日本ベリサイン
ポータルサービスNTT-X
コンテンツ凸版印刷、イリンクス
機器ベンダー日立製作所、NECカスタマックス、沖電気工業、コンパックコンピュータ、Commil、タカラ、神鋼商事、Microtune
アクセスポイントエーエム・ピーエム・ジャパン、東武鉄道、相模鉄道
オフィススポット富士ゼロックス

 差別化のポイントは、「オープン型プラットフォーム」であること。サービスでは地域IP網をアクセスネットワークとして利用し、その上で複数のISPにサービスを提供してもらう形式をとる。対応するISPは、順次公開される予定だ。

 もっとも、これだけではNTT東西地域会社の「Mフレッツ」「フレッツ・スポット」と変わらない。NTT-MEではさらに、自社で設備を負担してISP間ローミングを実現する。

 「ユーザーは、普段使っているISPのIDとパスワードでネットワークにアクセスできる(シングルサインオン)」(竹下氏)。ユーザー認証には米iPASSのトランザクションセンターを利用しており、国内・海外の複数ISP間でローミングが実現する見込みだ。なお、ローミングシーケンスについては、国内で初めて「WiFi-zone」規格を採用した。ユーザーは802.1x(記事参照)準拠の機器を用意することで、サービスを利用できるという。


「ネオモバイルの時代を見据えて」

 今回の発表で、NTT-MEが強調したのはサービスが「ネオモバイル」時代を見据えたものであること。同社は2003年以降、携帯電話とPDAが融合した端末(=ネオモバイル)が普及するとのビジョンを持っており、これに合わせた事業展開を行うという。

 「ネオモバイルでは、(IP電話の)050番号と(携帯電話の)090番号を両方持つようになるだろう。これらはメールアドレスのように、一種のアドレスとして扱われる」(竹下氏)。

 同氏はNTTドコモの取り組みなどを例に挙げながら(記事参照)、「さまざまなところで機器の開発が進められている。こうした端末が登場するのは、時間の問題」とコメント。NTT-MEとしても、この種の端末を普及させる方針だと語った。

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関連リンク
▼ NTT-ME
▼ iPASS(日本語)

[杉浦正武, ITmedia]

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