リビング+:特集 2003/03/14 23:59:00 更新

特集:そろそろ気になる? “ワイヤレス液晶TV”(レビュー編)
ワイヤレス+防水、強力タッグのドコデモTV「XFER」

XFERの一番の特徴は、防水仕様であること。画面の解像感は今ひとつだが、防水+ワイヤレスという仕様が極めて高い自由度を実現している。普段“なんとなく”TVをつけている人たちには、たまらない製品だろう

 カシオ計算機の「XFER」(エクスファー)は、ポケットサイズの液晶TVを多く手がけてきた同社らしい、パーソナルサイズの製品だ。8インチパネルを採用した「XF-800」、6インチパネルを採用した「XF-600」の2モデルがラインアップされており、いずれもIEEE 802.11b無線技術を利用して映像のワイヤレス伝送が可能になっている。

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パッケージの内容はこんな感じ。基本的に持ち歩く必要はないとはいえ、充電スタンド兼モニター部用のACアダプタが、かなり大きめなのは気になるところ
製品名XF-800XF-600
液晶パネル8型6型
モニターサイズ291×179×45mm258×157×46mm
重量(モニター)1.75kg1.45kg
入出力端子チューナー部:アンテナ、ビデオ入力×1
モニター部:ヘッドホン出力
価格160,000円125,000円

 ワイヤレスはもちろんだが、XFERの一番の特徴は、防水仕様であることだ。単に防水といっても千差万別だが、本製品は「JIS防水保護等級6耐水形」相当となっており、これは防水型家電製品に多い“防滴形”とは格が違う。多少水がかかっても平気というレベルではなく、どの方向から水の噴流を受けても内部には水が浸入しない構造になっているのだ。

 したがって、シャワーが直接掛かるような状態でも問題なし。たとえ湯船に落としても、すぐに拾えば支障ないだろう。バスルームやキッチンなど、どこに置いていても安心して利用できる。「G-Shock」や「G's One」といった防水製品を多く手がけてきた同社ならでは、といってもいいのかもしれない。

 実は、この製品のベースとなった“お風呂TV”「SY-6000」を以前店頭で見かけ、“ああ、これいいな”と思ったことがある。しかし冷静に考えてみると、一体型のアンテナでちゃんと放送が映るのか? とか、これじゃ風呂場でビデオは見れないな、といった疑問を感じ、購入には至らなかった。

 XFERでは、こうした疑問が全て払拭されている。アンテナや外部機器からのAV入力は、チューナー部に接続するだけですむ。ワイヤレス化によって、どこでも使える“防水+バッテリー駆動”というコンセプトが一気に花開いたといえるだろう。

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チューナー部には1系統のAV入力と、玄関先などに設置すると便利な専用のカメラ接続端子を備える。無線チャンネルの切り替えもここで行う

魅力のコンパクトサイズとバッテリー駆動時間

 8インチ、6インチという画面サイズは、決して複数人数の視聴に向いた製品ではない。今回試用したのは8インチ画面のXF-800だが、モニター部は1.75kgと片手でも持ち運べる重量だ。

 横幅が少々広いが、これも可搬性に不都合が生じさせるほどではない。そういう意味では、8インチ、6インチという画面サイズは微妙なさじ加減なのだろう。ただ、持ち運ぶためのハンドルなどはなく、濡れた手で持つと表面が結構滑りやすいので注意は必要だ。

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A4ノートPCと比較してもコンパクトなことがわかる。重量的にもB5パソコン程度だ
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背面に引き出し式のスタンドがあり、画面が少々上に向く形で固定できる。バスルームなら床置きも可能だろう
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本体で電源スイッチ、入力切り替え、チャンネル切り替え、音量調節が可能。もちろんこれらの操作部も全て防水。呼び出しボタンを押すとチューナー部のブザーが鳴るようになっており、緊急時にはバスルームから家族を呼ぶといった用途にも使える

 ACアダプタを直接接続して利用することもできるが、本製品が活きるのはやはり内蔵バッテリーでの利用。バッテリー持続時間は約2時間。節電モード(バックライトが暗くなる)なら約2.5時間と、必要十分な動作時間を確保している。

 充電は、ACアダプタを接続した充電スタンドに乗せるか、直接モニター部にACアダプタを接続して行う。充電に要する時間は約2時間だ。“充電時間はバッテリー動作時間と同等かそれ以下”という1つの目安をクリアしている。なお、ACアダプタを直接接続した場合は防水機能が失われるが、防水機能が必要な場所でACアダプタを使うとは考えにくいから実用性に問題はない。

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充電スタンドに置くとこんな感じ
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左側面の防水カバーの中にACジャック、主電源スイッチ、ヘッドフォンジャックがある

 また、サイズの割にはスピーカーの音量が十分に確保されている点も魅力だ。外部機器にDVDプレーヤーなどを接続しておき、音楽CDをセットして防水スピーカーとして使う、といった使い方もおもしろいと思う。

解像度は今ひとつだが、くっきりとした見やすい画面

 ディスプレイ解像度は公開されていないが、画素数は336,960(XF-600は224,640)。地上波TVを視聴していても、解像感は今ひとつだ。文字が小さいテロップなども、一応は読みとれるものの、明らかにツブれていることがわかる。もちろんワイヤレス接続の影響という可能性も否定できないが、本製品のMPEG-2ビットレートは6Mbpsであり、地上波の映像であれば情報量が不足するとは考えいにくい。

 もっとも、それで違和感があるのかといえば、そうでもない。輝度は十分確保され、色鮮やかな、くっきりした画面は十分TVを楽しめるレベルだ。外にちょっと持ち出してみたが、晴れの日でも十分視聴に耐えた。ただ、ワイドスクリーン+字幕付きのDVDビデオは「ちょっと辛いかな?」というのが正直な感想だ。

水に浮く防水リモコンで外部機器の操作も可能

 XFERは、リモコンも防水仕様になっている。インタビューでも触れているが、このリモコンは水にも浮くようになっており、あまり物を置くスペースがないバスルームでも安心して利用できる。

 狭いバスルームにリモコンは必要ない、と思う人もいるかもしれないが、そもそもバスルームにはモニター部を置くスペース自体、なかなか確保できないケースが多い。そこで壁掛けという手段になるわけで、本製品には壁掛け用のホルダーが付属している。湯船から手の届かない壁に固定してしまうと、この防水リモコンが威力を発揮するというわけだ。

 1つに限られるが、このリモコンで外部機器を操作することもできる。あらかじめ操作したい外部機器のメーカーやリモコンコードを登録しておけば、リモコンの操作をモニター部から無線を経由して、チューナー部に接続された赤外線発光部(本製品では“外部機器コントローラ”と呼ぶ)から外部機器に命令を伝える仕組みだ。ビデオや外部チューナーの映像を視聴するには必須の機能といえる。

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左が水に浮く防水リモコン。上半分が本製品(TVチューナー)、下半分が外部機器とわかりやすく分かれている。外部機器コントローラはチューナー部に接続し、リモコン操作した外部機器のリモコン受信部に発光部を向けて固定する
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これが壁掛けホルダー。モニター部が軽量なこともあり、バスルームなら強力両面テープでも固定できそうだ

 欠点に少々触れておくと、それはチューナー部にファンが付いていることだ。今回取り上げた3製品では唯一。騒音とまではいわないが、少々気になる。もちろん、前面にスイッチがあるのだから不要な時は電源を切っておけばよいのだろうが、それではいつどこにあっても使えるワイヤレスTVの魅力が失われてしまう。是非、後継製品では改善を望みたい。

一人暮らしでも欲しくなる“どこでもTV”

 本製品の出発点は防水であり、この点は今回取り上げたほかの2製品とは異なる。しかし、防水+ワイヤレスという仕様が極めて高い自由度を実現したことは事実であり、普段なんとなくTVをつけている人たちには、たまらない製品といえるだろう。

 筆者も、一人暮らしでチャンネル争いはないし、TVの音だけなら、家中どこにいても聞こえてくる。それでも、炊事中や入浴中だけのためにでも欲しい。XFERは、そんな製品だ。

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[坪山博貴,ITmedia]



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