なぜタレントマネジメントが求められるのか? グローバル時代に必要な人材戦略世界中の人材を把握

日本企業のグローバル化が加速しているなか、人材戦略のあり方も大きく変わりつつある。人材一人ひとりの能力を把握し、それを生かすべく効果的かつ統合的にマネジメントすることの重要性を認識しつつも、さまざまな課題が浮き彫りに。では、どうすればいいのか。そこで、電通国際情報サービスが提供する「POSITIVEタレントマネジメント・モジュール」というソリューションをご紹介しよう。

» 2015年11月25日 10時00分 公開
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※本記事は、電通国際情報サービスより提供された記事を許諾を得て再構成したものです。

 経済産業省が2015年5月に公表した第44回海外事業活動基本調査によると、2013年度における日本企業の海外現地法人売上高は、242.6兆円、前年比約22%増となりました。製造業の海外生産比率、海外設備投資比率も過去最高水準となり、日本企業のグローバル化がますます加速していることがうかがえます。特に近年のグローバル化の傾向として、アジアへのシフトが挙げられます。従来生産拠点として位置付けられてきたアジア地域が、経済成長により有望な市場として捉えられるようになったことが背景にあり、同調査においても、海外進出におけるアジア地域の構成比は66.3%(現地法人数ベース)に達しています。

 このようにアジアの重要性が高まるなか、同地域が多様な国家、言語、文化、慣習で構成される複雑な市場であることから、企業を取り巻くグローバル人材戦略のあり方が大きく変わりつつあります。本稿では、こうした日本企業のニーズと課題に焦点をあて、それに応えるべく当社が2015年3月に提供を開始した、タレントマネジメント・ソリューションをご紹介します。

グローバル人材戦略に求められるものの変化

 欧米では以前から人事戦略上の重要な施策とされてきた「タレントマネジメント」は、2010年ごろから日本でも注目されるようになりました。企業に必要な人材一人ひとりの能力を把握し、それを生かすべく効果的かつ統合的にマネジメントするという考え方が、グローバル人材戦略に不可欠なものと捉えられたのです。しかし、統一した評価指標導入の難しさや、欧米流の人事評価の考え方が日本企業に合わないといったことから、欧米の手法をそのまま導入する企業は多くありませんでした。

 しかし、先に述べたとおり企業の海外事業戦略の転換が進むにつれ、従来型の人材管理では対応できない、という課題が顕在化してきました。生産や販売だけでなく、研究開発、製品設計、サービスなど、さまざまな戦略的機能が海外拠点に移管されるようになり、それぞれの役割に応じた専門性や経験、資質を備えた人材の配置が、事業の成否を握るようになっています。また、特に市場環境が複雑なアジアを中心として、各国市場に応じた人材配置の必要性が高まっています。例えば、タイの新設拠点の責任者を登用するにあたり、アジア全域の拠点からふさわしい人材を探し出し必要な教育を施すといった判断を、的確かつスピーディに行える仕組みの構築が、喫緊の課題となってきているのです。

世界共通の尺度で人材を把握することの難しさ

 このような状況から、現在、グローバルで人材情報を可視化するための情報基盤として、改めてタレントマネジメント・システムの導入を検討する企業が増加しています。こうした企業にとって最も大きな障壁となるのは、各拠点の人材を横串で把握するための世界共通の尺度をどのようにして設けるか、という点です。

 グローバル企業の多くは、国や地域によって法令や労働市場環境などが大きく異なることから、拠点ごとに人事体系を定め運用しています。当然のことながら、人事体系が異なれば、各拠点の人材を同じ尺度で把握することはできません。一部の大手企業では、全世界で人事体系を統一する動きも出ていますが、その数はごく限られています。

 中には、各拠点の体系は残すものの、世界共通の人事体系を別に設け、1つのシステム上で管理しようと取り組む企業もありますが、全拠点のコンセンサスを得られるような運用の確立が難しく、成功例は多くありません。また、タレントマネジメントに特化したシステムを導入し、グローバル人材管理に必要な情報だけを、各拠点の人事体系とは切り離して運用する企業もあります。しかしこの場合、二重入力の煩雑さから情報がタイムリーに更新されず、効果的に活用できないという問題が生じやすいのです。

各国拠点の人材情報を簡易的に紐付け、スピーディに活用

 電通国際情報サービス(ISID)が新たに提供を開始した「POSITIVEタレントマネジメント・モジュール」は、こうした課題を解決するため、GCMM(Global Career Master Mapping)という独自のマッピング機能を提供しています。これは、グループ共通の人事体系を設けなくても、システム上で簡易的に全社統一基準を定義し、各拠点の人材情報と紐付けることができる機能です。

 例えば「全拠点の本部長クラスの人材を検索したい」という場合、各社の人事体系がバラバラでも、GCMM上では「本社の『本部長』」「中国現法の『総経理』」「米国の『Executive』」などを同一のグレードとして紐付けて管理しておくことができます。これにより、ユーザーは、該当する人材を容易にリストアップすることができます。また「役職」だけではなく、「資格」や「スキル」などもマッピングルールを定義して紐付けておくことができるので、さらにきめ細かい条件で検索することも可能です。(図1)

 このGCMMでは、複数の異なるマッピングルールを定義できるので、例えば、人事部門と事業部門で異なるルールで紐付けをしておきたいという場合にも、対応することができます。また「人事部門は本部長以上の役職だけ把握したい」「事業部門では部長以上の役職と、リーダークラスの資格を知りたい」というように、異なる情報粒度に対応したルールを用意しておくこともできます。これにより、部門によって異なる視点での人材情報検索が可能となります。(図2)

おわりに

 「POSITVEタレントマネジメント・モジュール」は、グローバルな人材情報基盤の構築にかかる労力と時間を最小化し、すぐにでも人材情報を可視化したいというニーズに応えるだけでなく、部門ごとに異なるニーズに対応した、柔軟かつスピーディーな情報活用を可能とします。また人事・給与・就業管理などの各モジュールと合わせて導入することで、これらの機能とシームレスに連携した統合的な人材情報基盤を構築することができます。

 ISIDは、企業の人材管理ニーズに的確にお応えするタレントマネジメント・ソリューションの提供を通じて、グローバル競争力の強化に貢献してまいります。

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