保険金請求業務を合理化 全ての重要な情報を1カ所に

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　スマートフォンやドライブレコーダーの普及により、個人や企業が利用できるデータの種類や量は飛躍的に増えた。このような環境変化で業務に大きな影響を受けているのが、保険業界だ。

　そのような変化の中、「保険業界では、大企業でもデータ共有を一元化できていないケースが多いのが現状です」と語るのは、米Hyland Software（以下、Hyland社）の保険業界スペシャリストで18年以上もの経験を持つBen Goudiepark氏。データを保管する部署によって情報共有の方法が異なることも多く、SharePointやGoogleスプレッドシートなど、バラバラのツールを使っている。そのため、部署をまたいだ情報確認に時間と手間がかかってしまい、とくにリモート作業環境で生産性を向上させるには非常に困難だ。

　事故や災害などにより保険金請求が発生した場合、保険会社が顧客や関係各所に確認する情報は非常に多い。保険契約の内容を証明する保険証券や請求のための書類など、基本的なデータのほか、ドライブレコーダーや監視カメラの映像データ、貨物車両のデジタルタコグラフ（運行記録）などを事案データとして取り扱うこともある。近年は取扱件数も増えていることから、生産性を向上させることは非常に重要で、多くの顧客が課題と感じている点だ。

保険業務で扱うデータ量は爆発的に増加（出典：リックソフト）

　そういった保険業界の課題解決に役立つのが、コンテンツ管理に強みを持つAlfrescoのソリューションだ。保険金請求業務に伴うコンテンツ管理はどう変わるのか。Alfrescoを含む製品開発を行うHyland社と、Alfrescoの経験豊富なセールスパートナーで日本企業への導入支援を行っているリックソフトに話を聞いた。

連携でデータをひもづけ

　Hyland社は、保険業界の業務課題を解決するために、コンテンツサービスプラットフォーム機能を提供している。コンテンツサービスプラットフォーム機能は、コンテンツのキャプチャと管理、システム統合、情報ガバナンス、内部／外部コミュニケーションにまで及ぶ。顧客が抱えるデータの処理とコアアプリケーションへの統合に関するさまざまなニーズに対応するため、必要な全てのテクノロジー機能を備えているという。

　また、Hyland社のソリューションは、GuidewireやDuck Creekといった主要な保険業務ソリューションと連携することも可能だ。請求事案データと書類や動画などの根拠データをひもづけることができる。

業務アプリケーションと連携し、関連データを1カ所で確認可能に（出典：リックソフト）

　「当社は、お客さまがSharePointやSalesforceといったバラバラのツールを使ってデータを管理していても、一元管理するのに役立つソリューションを開発しました。さらに、フェデレーションサービス機能を介して情報を同期する機能も提供しています。保険会社間でも企業によって商習慣は異なるため、Hyland社の共通の機能に加え、各社の課題に合わせてカスタマイズした機能を提供しています。このサービスを効率的かつ適切な価格で提供し、コスト要件を満たすためのシステムの用意があります」とBen氏は付け加える。

日本企業に合わせて、独自のアドオンも開発

　また、2014年からAlfresco製品を取り扱ってきたリックソフト社長の大貫浩氏は「これまでにないペースで、お客さまの問題に対処するソリューションを開発できていることをうれしく思います」と話す。

　Alfresco製品を日本で展開するリックソフトでは、顧客にライセンスを販売するだけでなく、顧客の課題に応じたソリューションとしての導入支援にも力を入れている。日本企業に合ったアドオンを自社で開発。業務課題の解決をサポートしている。

　リックソフトによると、日本企業はこれまでにないほどコンテンツ管理に対して課題に直面しているといい、コンテンツ管理ソリューションにはニーズ拡大が見込める。Alfrescoに対する市場の期待は高まっているといえそうだ。大貫氏は「Hyland社の世界的な専門知識と経験により、日本企業が新しいビジネスを行う方法を確立するのに役立つと信じています。私たちがその特長を理解しながら、日本のお客さまに世界クラスのソリューションを提案していきたいと考えています」と意気込む。

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