連載
今、シアトルが宇宙ビジネスで熱い!:宇宙ビジネスの新潮流(2/2 ページ)
日本人にとっても馴染みのある米国・シアトル。この都市が今、宇宙ビジネスで大きな注目を集めているのをご存じだろうか?
宇宙ビジネスカンファレンスもシアトルで
個別企業の動きだけではない。前回のコラムでも紹介した米国の宇宙ビジネスカンファレンス「NewSpace Conference」(主催:Space Frontier Foundation)は、過去9年間は毎年カリフォルニア州のシリコンバレーで開催してきたが、来年2016年の開催場所はシアトルになることが発表された。
本発表に際して、ワシントン州のジェイ・インスリー知事は「宇宙産業の創生期にはBoeingや米Rocket Researchなどの企業がワシントン州において宇宙船や宇宙システムの開発で重要な役割を担ってきた。そして現在においては、Blue Origin、Planetary Resources、SpaceFlight Industriesといった革新的企業が、ワシントン州独自の航空宇宙分野とコンピュータサイエンス分野の融合ノウハウから恩恵を受け、宇宙産業に大きな変化をもたらしている」と語った。
一方で、カンファレンスを主催する米SpaceFrountier Foundationのチェアマンであるジェフ・フィージ氏は「長きに渡り、航空宇宙産業のイノベーションをけん引し、産業全体の成長に貢献してきたワシントン州との新しいパートナーシップに興奮している」と力を込める。このように米国宇宙ビジネスは今後、シアトルが中心的な役割を担いつつあるのだ。
関連記事
- シリコンバレーVCが宇宙に巨額投資する狙いは?
GoogleやVirgin Group、あるいはイーロン・マスクといった米国ビジネス界の著名人たち、さらにはシリコンバレーのベンチャーキャピタルがこぞって宇宙分野に投資している。その背景にあるのは――。 - ビッグデータ解析にゴミ掃除――活発化する日本の宇宙ベンチャー
グローバルレベルで動きの早い宇宙ビジネス業界だが、このところ日本においてもさまざまなトピックスが生まれている。今回はその担い手である日本の宇宙ベンチャーの最新動向を紹介する。 - イーロン・マスクら宇宙ビジネス開拓者たちの横顔
現在、宇宙ビジネスの最前線で活躍するのは、ベンチャー起業家や投資家が中心だ。彼らはいかにしてこの新市場を切り拓いたのだろうか? - 著名人が集結! シリコンバレーの宇宙ビジネス会議に参加してきた
約10年前から米国・シリコンバレーで開催されている宇宙ビジネスの大規模カンファレンス「NewSpace Conference」。同分野の著名なリーダーたちが一堂に会すこの場に筆者も参加してきた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.