年俸4億円を“持ち逃げ”……松坂大輔に生じる「説明責任」:赤坂8丁目発 スポーツ246(2/4 ページ)
ソフトバンク・松坂大輔投手が「残念な人」になってしまった。右肩関節の手術が終わると、日本を離れて「ハイ、サヨウナラ」。年俸をもらっている「プロ」なのだから、メディアを通じてファンに説明する責務があるのでは……!?
松坂の術後の姿勢
まず強く批判されなければいけないのは松坂の術後の姿勢だ。各メディアには本人の術後のコメントとして、次のような言葉が掲載されている。
執刀していただいた先生のお陰で手術は成功し、抜糸も終わりました。今季はまったく投げることができず、たくさんの方々の期待を裏切る形になり本当に申し訳ありませんでした。ずっとサポートしていただいた球団、スタッフ、チームメート、リハビリ中も声をかけ続けてくれたファンの皆さま、病院のスタッフの皆さまに感謝しています。この御礼をするためにも、できうる限りの完ぺきなリハビリをして、来季マウンドに戻ってきます。
一見すれば、とても真摯(しんし)なコメントだ。しかし、これは球団を通じての発表。松坂本人が公の場に出てきてメディアに発したコメントではない。きっと、これにはほとんどの人が違和感を覚えたはずである。
ソフトバンク側から松坂退院の情報が発表された当日、松坂を古くから知る球界OBは苦虫を噛(か)み潰しながらこう口にしていた。
「大輔は何で逃げ回っているんだ? 普通の感覚の持ち主ならば、報道陣の前で会見を開いて謝罪するのが筋というものだろう。戦力にならず、これだけ多くの人に迷惑をかけ、ファンの期待をも裏切ってしまっている。球団発表のコメントなんて本当に本人のものなのか、信用し難い。そう思われても仕方がないよ。
恥ずかしいからなのか、大リーグで身についてしまったヘンなプライドがあるからなのか。いずれにしても、もうアイツは人前に出て自分から頭を下げることができなくなってしまっているんだろうな」
ちなみにこの球界OBは、つい最近まで松坂と蜜月と言われていたものの今は「音信不通状態」という。ダンマリを決め込んで雲隠れを続けている以上、松坂の本心は分からないが、この指摘に対して反論などできる立場でないことだけは確かだ。
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