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遺伝子から睡眠の謎に迫る!? という話(2/2 ページ)

「あー眠たい、どれだけ寝ても眠たいよ……」ってお疲れの人、現代人には多いかもしれません。必要な睡眠時間にはどうやら個人差があるようですが、睡眠もまた、遺伝子に影響されているのでしょうか。

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全遺伝情報から分かった睡眠時間遺伝子とは

 一方、ボストン大学をはじめとする研究チームは、非常にたくさんの人の全遺伝情報(ゲノム)と睡眠時間を比較調査することで、睡眠時間と関連のある遺伝子を見つけられないかと考えました。

 この研究では、約4万7000名ものヨーロッパ人のゲノムと睡眠時間を調べて、ある遺伝子の特徴(SNP)が睡眠時間と関連していることを突き止めました。今回のSNPの結果を、4771名のアフリカ系アメリカ人のゲノムと睡眠時間を調査して確認したところ、異なる人種においてもこのSNPが睡眠時間と関連していることが確認できました。

 このSNPは神経疾患や心臓の疾患と関わっているとされているので、この結果は、睡眠や病気のメカニズムを解明する上で、重要な手がかりとなるかもしれません。とはいえ、このSNPを持つ人は、平均して一晩3.1分睡眠時間が長いだけのようです。さらに別の遺伝子が見つかることを期待したいですね。

 適切な睡眠時間を遺伝子だけで診断!というのはまだ難しいかもしれませんが、これまで多くの謎に包まれていた睡眠という現象が、遺伝子という側面からも少しずつ明らかになっているようです。睡眠時間の確保は、肥満や糖尿病だけでなくがんの予防にもなるといわれています。

 今後の研究によって、私たちの睡眠環境がどんどん良くなることを期待したいです。

編集部より:

 本記事は自宅で遺伝子検査ができる「MYCODE(マイコード)」のサイト内で掲載している情報を転載したものです。

 MYCODEトピックスでは、実は知らなかった意外な食事や健康法、気になる病気の新発見情報など、生活改善の最新ネタをお伝えしていきます。今日から始められるダイエットや病気の予防など、思わず人に話したくなる日々の生活改善のヒントをお届しています。


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