コラム
UD商品戦略が支える三菱の“大人家電”(4/4 ページ)
三菱電機のWebサイトに、新コンテンツ「三菱“大人”家電」がある。シニア向けの家電の提案ということでは、ターゲットをほぼ同じに設定しているパナソニックの「Jコンセプト」のシリーズと似ている。だが決定的な違いがある。それは……。
Webコンテンツへの懸念と店頭施策への期待
現況、この三菱大人家電はWebサイトでの1コンテンツとしての位置付けだ。おすすめ家電の紹介のほか、ターゲットとする世代に向けて「コンシェルジュサービス」を行ない、家電選びをサポートするというページもある。9月初旬現在、IHクッキングヒーターや冷蔵庫、クリーナー、炊飯器に関する質問と回答が掲載されている。回答の最後には「三菱電機ホーム機器株式会社 IH技術課 石井」「三菱電機ホーム機器株式会社 家電営業課 竹内」「三菱電機株式会社 静岡製作所 冷蔵庫営業課 榎並」というようにそれぞれの担当部署名や個人名までが書かれていて、信頼感や親近感のある作りになっていて好感が持てる。今後は「答えありき」の質問事例でなく、本音の質問と回答が充実していけばファンが増えるに違いない。
そしてできればぜひ営業チームの力で、商談会・展示会のときのように、三菱大人家電をどこかの家電量販店の店頭で「群」で売り場を作ってみせてくれたらと思うのだ。シニア世代でもインターネットから情報を得る人が増えてきているとはいえ、店頭や冊子など紙媒体での訴求効果が多いのが高齢者だ。
突出したUD戦略が支える三菱“大人”家電。まだまだ始まったばかりだが、認知度のアップと、さらなるラインアップの強化に大きな期待がかかる。(神原サリー)
関連記事
- ヒットの香りがプンプン漂う「ザ・トースター」は、どのようにして完成したのか
バルミューダの新商品「ザ・トースター」が注目されている。食パンなどが“しっとり感”を保ったまま、焦げる手前の焼き加減で仕上がるので、試食会に多くの人が殺到しているのだ。ヒットの予感が漂うこの商品は、どのようにして完成したのか。同社の寺尾社長に話を聞いた。 - なぜ小さな会社が、“かつてないトースター”をつくることができたのか
バルミューダがこれまでになかったトースターを開発した。最大の特徴は、表面はさっくり焼けて香ばしく、内部は水分をしっかりと閉じ込めてふわふわ。そんな食感を楽しむことができるトースターを、なぜ従業員50人の会社がつくれたのか。 - 受注を減らしたのに、なぜ「チョコモナカジャンボ」は3倍も売れたのか
森永製菓のアイスクリーム「チョコモナカジャンボ」が売れている。売上高は14年連続で伸びているが、その背景にはどんな“仕掛け”があったのだろうか。同社のマーケティング担当者に話を聞いた。
関連リンク
Copyright (c) INSIGHT NOW! All Rights Reserved.