募集広告の給与と実際の提示額が違うワケ(1/3 ページ)
年収650〜800万という求人情報に応募したものの、書類選考を経て面接後採用通知かと思いきや、「年収を600万でよければ採用したい」といった条件交渉をされることがあります。給与条件におけると求職者と採用者間ギャップを考えてみましょう。
著者プロフィール:
増沢隆太(ますざわ・りゅうた)
RMロンドンパートナーズ(株式会社RML慶文堂)代表取締役。東京工業大学特任教授、コミュニケーション戦略家。人事コンサルタント兼大学キャリア教官兼心理カウンセラーで、東工大大学院では「コミュニケーション演習」の授業を行っているほか、企業では人材にも「戦略性」を重視する功利主義的アクティビティを提唱している。
会社員であれば、誰しも一度は転職を考えたことがあるはず。既に転職を何度かしている人も、今や珍しくありません。私自身の場合、転職や会社を辞める、ということが頭を過ぎあ場合、その最も大きな要因は給与・収入でした。例えば役職や昇進/昇格に不満がある場合であっても、(あり得ない例ですが……)例えばヒラでも部長並みに給与が得られたらどうでしょう?
職務内容への不満なども含め、かなりの不満は「お金」で解決できることは多いのでは、と思います。そのくらい大切なお金、つまり給与ですが、例えば求人票では「年収650〜800万」と書かれていたので応募し、採用が決まったものの、雇用条件として提示された額は600万円だった、というような例もあります。なぜこのようなことが起こるのでしょうか。
企業にダマされた! 最初からウソの給与レンジを出していた! と怒る方もいるでしょうが、実は必ずしもダマすワケではないことも多いのです。1人の採用であっても、そこに何十人、下手すれば100人超える応募があることもあります。
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