NISAはお勧めできない? 意外と知らないNISAの落し穴:3分で読める 荻原博子の今さら聞けないお金の話(2/2 ページ)
2016年1月からNISA口座の預け入れ限度額が120万に増え、ジュニアNISAもスタートして話題になっているNISA。そんなNISA口座のデメリットとは……?
意外と知られていないNISAのデメリットとは?
NISA口座のメリットは前述したので、ここではNISAのデメリットを見てみましょう。
NISA口座には、投資商品が値下がりした場合、意外と知られていないデメリットがあります。確かにNISA口座で100万円の株を買い、150万円に値上がりしたら、本来なら利益に対して支払う10万1575円の税金を払わなくて済みます。
しかし、投資の場合、100万円で買った株が50万円に値下がりすることもあります。普通の株なら、株価が下がっても上がるまでずっと放っておくことができますが、NISAの預け入れは最長5年。5年たったら普通口座に移さなくてはなりません。
そして普通口座に移すと、移した時の価格が“取得価格”となります。100万円で買った株でも、5年後に口座から出す時に50万円になっていたら、50万円で取得したということになるのです。つまり、この株が、買い値の100万円まで戻ったので売るとすると、実際には利益が出ていないのに、50万円の利益が出たということで10万1575円の税金を払わなくてはなりません。
さらに、損した株と利益が出た株を損益通算してもうかっている株の税金を安くしたり、損を次の年に繰り越して(最長3年)もうかった年の税金を安くすることもできません。
また、ジュニアNISA場合は、「途中で出せない」というデメリットも大きいです。お金に余裕があった上で運用するならいいですが、子どもにいつお金が必要になるか分かりません。そんなとき、中途解約で損をする可能性もあります。利用するなら、メリットばかりでなく、デメリットもしっかり把握しておきましょう。
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