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ガリガリ君とカップヌードル「攻めたCM」の命運を分けたものはなにか:スピン経済の歩き方(5/5 ページ)
先週、2つのCMがネット上で大きな話題となった。値上げ謝罪をした「ガリガリ君」のCMは絶賛の嵐だったのに、ビートたけしさんが学長に扮した「日清カップヌードル」のCMは批判の嵐。この2つのCMは、なぜ命運を分けてしまったのだろうか。
問題提起は成功!?
この企画意図どおりの「問題提起」がなされている。CM休止発表後、ネット上では「確かに最近の批判はゆきすぎている」という意見が出てきた。「日本人の許容度が低下している」なんて言い出す茂木健一郎さんや、「あれだけ韓国のネット社会を見て嫌だって言っていたのに、今日本がそうなってきている」というお笑い芸人の小藪千豊さんなど著名人の「ネット私刑」に対する批判にも注目が集まっている。
CM休止に追いやられていなければ、ここまで大きな「話題」になったとは思えない。テレビCMとしては確かに「失敗」だったのかもしれない。だが、「話題の広がるシナリオ」としてはかなりいいセンだったのではないか。
窪田順生氏のプロフィール:
テレビ情報番組制作、週刊誌記者、新聞記者、月刊誌編集者を経て現在はノンフィクションライターとして週刊誌や月刊誌へ寄稿する傍ら、報道対策アドバイザーとしても活動。これまで100件以上の広報コンサルティングやメディアトレーニング(取材対応トレーニング)を行う。
著書は日本の政治や企業の広報戦略をテーマにした『スピンドクター "モミ消しのプロ"が駆使する「情報操作」の技術』(講談社α文庫)など。『14階段――検証 新潟少女9年2カ月監禁事件』(小学館)で第12回小学館ノンフィクション大賞優秀賞を受賞。
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