厚生労働省の6月1日の発表によると、3月に生活保護を受給した世帯は163万5393世帯(前月比2447世帯増)となり、3カ月ぶりに過去最高を記録した。高齢者世帯の受給増加が要因。
景気回復に伴う雇用増加もあり、母子世帯、障害者世帯などは前月比で減少。だが高齢者世帯のみが増加し、1万8357世帯増の82万6656世帯だった。全体に対する割合は50.8%と、初めて全体の半数を超え、高齢者の貧困が深刻化していることが浮き彫りになった。
生活保護を受給する高齢者世帯の9割は単身。厚生労働省は「近年、高齢の単身世帯が増加傾向にあり、十分な世帯収入が得られない高齢者が増えている」と分析している。
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