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舛添さんが「公明党」に見捨てられた、本当の理由スピン経済の歩き方(5/6 ページ)

サンドバック状態だった舛添要一都知事が、ついに辞表を提出した。メディアや議会からの追及に対して、馬の耳に念仏といった感じで受け流していたのに、なぜ急に心がポキンと折れてしまったのか。

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舛添さんのリスクコミュニケーションは失敗

 今回の一連の舛添バッシングから辞任までの流れを、「メディアリンチ」「衆愚の極み」だと批判をしている方も多い。

 確かに、数百万のチョロまかしでクビにして、新しい都知事を選ぶために税金がドカッとかかる。プラスマイナスで考えたら、追い込んでも都民には損しかない。にもかかわらず、視聴率欲しさに連日追いかけまわすメディアは愚かだし、それにのせられる我々も愚かだというのだ。

 言わんとしていることは分かるが、その「衆愚」に対して、自らの言葉で語りかけて納得をさせるのが、政治家の仕事ではないのかという気もする。

 今回、舛添さんのリスクコミュニケーションは完全に失敗だ。ベッキーさんと同じく、「自分のメッセージで押し通す」という「おごり」が露骨に見え隠れしていたからだ。そういう特権階級的慢心に我々「衆愚」は敏感である。リスクコミュニケーションは弁護士や検事が用いる「詭弁術」ではないのだ。

 では、どうすればよかったのか。実は今回の騒動がここまで大きくなる前、河村たかし名古屋市長が、舛添さんにこのようなアドバイスを送っている。

 『「頼むからもう一回やらしてくれ」「悪かった」「公私混同はあった」と言わないとしょうがないわな。ひたすら謝るだな、「アイムソーリー」って』(デイリースポーツ5月26日)

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