コラム
許される不祥事、許されない不祥事の違いとは(2/3 ページ)
犯罪や企業不祥事など、その対応を一歩間違えると存続をも脅かしかねません。昨今の芸能人スキャンダルも、取り扱いを誤って炎上し続けている人もいれば、上手な火消しで早々と活動を継続再開している人もいます。これは、善悪の差ではありません。
お客は誰?
ゲス川谷さんへの批判はいまだに根強いものがあると思いますが、一方でコンサートやイベントを中止して謹慎しているという話はありません。もともとテレビCMがあった訳でもないでしょう。スキャンダル後、現在も芸能活動を続けているのは川谷さんの方です。
それゆえ、相手の女性が強い批判にさらされているのに、男の方が活動をしていることへの批判はいまだ止みません。しかしその批判をしている人は誰でしょう?
危機管理の事態収拾で極めて大切なことは、「相手は誰か」という特定です。ゲスの極み乙女のファンであっても、今回のスキャンダルで離れた人はいるでしょう。しかし離れない人もいるからこそ、今でもコンサートや音楽番組出演は続いています。つまり世間一般ではなく、特定のコアなファンこそが「自分たちのお客」であることを、特定できているのは川谷さんということになります。
お客を握ってさえいれば、お客でない人からの批判は耐えることも可能になります。批判をしている人は元から自分たちの音楽にお金を払う人ではなく、CDも買わないしコンサートにも来ません。しかし一方のベッキーさんはそうはいきません。広い世間一般がお客さんですから、そこからの批判が止まない以上、活動再開などできず、現在に至っているのです。
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