初心者にとって最も怖いのは誰か コンビニバイトの裏事情:コンビニ探偵! 調査報告書(3/4 ページ)
その昔、高校生のアルバイトといえばコンビニやファストフード店が定番だった。ところが、最近は少々事情が変わってきたようだ。今回は、コンビニバイトの裏事情を報告しよう。
新人が新人の域を出られず辞めていく
理由の1つに、アルバイトの人数が少ないということが挙げられる。コンビニ1店舗当たり10〜20人のバイトが所属しているが、1つの時間帯に2〜3人というのが平均的な人数だ。
そして、少人数制はバイト1人当たりの仕事の負担が大きくなる。コンビニでバイトをしたことがある人ならご存じだと思うが、アルバイトの仕事はレジ打ちのほかに、商品の陳列、店内の清掃、仕入れの検品、弁当やファストフーズの廃棄・補充、宅配便の受け付けなど多種多様だ。時間帯によって偏りはあるものの、これらの決まった仕事を決まった時間内に分担してこなさなくてはならない。
例えば、バイト歴数年のAさんと、入ったばかりのBさんがいるとする。ベテランのAさんはどんな作業もテキパキとこなすが、新人のBさんは戸惑うことが多く作業も遅れがちだ。すると店長は、作業を効率化するためにBさんにやらせるはずだった作業もAさんに任せてしまう。Aさんはどんどん仕事を覚えてスキルが上がっていくのに、Bさんは仕事が覚えられず面白くなくなって辞めてしまうのだ。
また、24時間営業という環境もバイト1人当たりの負担を増加する要因になっている。オーナー店長とはいえ、24時間働けるわけではない。休憩や仮眠などで店を離れるとき、つい仕事が一番できるAさんに細かい指示を出してしまう。こうしてAさんの経験値はどんどん増えていくが、その他のアルバイトの経験値は一向に上がらないままとなる。
1人の頼もしいバイトを成長させ、ある程度の仕事を任せられるようになるのは決して悪いことではない。しかし、新人が新人の域を出られず辞めていくということは、ずっとバイトの募集をかけ続けなくてはならないということ。新人が育つ土壌をつくるのは、オーナー店長の大事な仕事の1つなのだ。
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