子どもに就いてほしい仕事「医療・福祉」がトップ、ワーストは?
将来、子どもに就職してほしい業種はありますか? この質問に対し「医療・福祉」(11.6%)が最も多いことが、オウチーノ総研の調査で分かった。
将来、子どもに就いてほしい職業は何ですか? 首都圏に在住している30〜40代の既婚男女に聞いたところ「大企業の社員」(22.4%)が最も多く、次いで「手に職系(士・師業など)」(22.0%)、「教師・公務員」(18.9%)であることが、オウチーノ総研の調査で分かった。
「大企業の社員」と答えた人にその理由を聞いたところ、「生活の安定性、社会的評価の高さから」「安定しているし、結婚相手の親などに反対される要素が減ると思うから」といった声があった。「手に職系」と答えた人からは「景気の動向に左右されにくいと思うから」「専門分野がある人が最終的に強いと思うから」などが挙がった。
男女別にみると、「手に職」と答えた男性は18.3%、女性は25.7%。女性の場合「大企業の社員」と答えた人を上回る結果に。「結婚・出産を機に一度仕事を辞めた人も多い女性だからこそ、手に職をつけることのメリットを感じているのかもしれない」(オウチーノ総研)。また「特になし」と答えた男性は43.4%に対し、女性は37.5%。父親よりも母親のほうが、子どもに就いてほしい職業があるようだ。
子どもに就職してほしい業種
将来、子どもに就職してほしい業種はありますか? この質問に対し「医療・福祉」(11.6%)が最も多く、次いで「官公庁・公社・団体」(8.8%)、「学術研究・技術」(6.2%)、「公的機関」(6.0%)、「IT・通信・インターネット」(5.1%)と続いた。逆に、ワースト3は「保険」(0.8%)、「卸売り・流通・小売り」(0.9%)、「農林水産業」(1.1%)だった。
「医療・福祉」と答えた人にその理由を聞いたところ「直接人の役に立つ仕事だから」「高齢化社会で今後ニーズがさらに拡大すると思うし、仕事にあふれることがなさそうだから」といった意見があった。「官公庁・公社・団体」を挙げた人からは「公の仕事だから安定していると思う」「リストラや倒産はないと思うから」などの声があった。
この結果について、オウチーノ総研は「親は自分の就職先を選ぶときと同じかそれ以上に、子どもの就職先に安定性を求めている人が多いことが分かった。親は、子どもがいくつになっても心配なもの。子どもの人生は親の思い通りにはならないことのほうが多いが、自分の経験や挫折した夢を子どもの職業に少しでも生かしたいと思うのが親心なのだろうか」とコメントした。
インターネットを使った調査で、首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)に在住していて、子どもがいる30〜49歳の既婚男女1159人が回答した。調査期間は7月11日から13日まで。
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