nuroモバイルが新プラン 通信量に上限なし:音声定額サービスも開始
So-netのMVNO「nuroモバイル」が、データ使用量に上限を設けず必要時のみ通信速度を高速化するプランなどを発表。
ソニーネットワークコミュニケーションズ(So-net)は1月31日、MVNO(仮想移動体通信事業者)「nuroモバイル」の新プランを始めると発表した。「5時間プラン」「5分かけ放題」「パケットギフト」の3プランを2月1日から提供開始する。
nuroモバイルはNTTドコモの回線を使用するMVNOで、昨年10月に参入。月々のデータ通信量を、2〜10GBの中から1GB刻みで選択できるプランなどを展開し、約38万人のユーザーを獲得している。
今回提供する5時間プランは、月々のデータ使用量に上限を設けない代わりに、高速通信時間の上限を1日当たり5時間とするもの。通常のインターネット使用時の通信速度は平均188Mbps程度だが、通信状況を自動で検知し、動画の閲覧時や画像のダウンロード時など、多くの容量が必要な場合は375Mbpsまで高速化する。残り時間は利用者ページから閲覧でき、持ち時間を使い切った後は200Kbps程度の低速通信になる。料金は月額2500円(税別)。
5分かけ放題は、通話アプリを活用した音声定額サービス。専用アプリ「nuroモバイルでんわ」を使用する場合、月額800円で5分以内の通話がかけ放題になるほか、通話時間が5分を超えた場合の通話料が30秒ごとに10円と低額になる。通常の電話回線と併用でき、利用状況に合わせて自由に契約・解約が可能だ。
パケットギフトは、月々のデータ通信量に上限がある従来のプランの利用者向けのサービスで、パケットが余った場合に他のユーザーに譲渡できるもの。取引可能な通信量は10MB以上で、1MB単位。パケットが受け取られなかった場合は提供者に返却され、翌月に使用可能なデータ通信量に追加できる。
同社モバイル事業部門の細井邦俊ビジネス開発部長は「ユーザーのニーズに即したサービスを提供できるよう、分かりやすくバラエティに富んだプランを用意した。認知度を上げ、早い段階で50万人程度までユーザーを増やしたい。現在は関東圏にユーザーが集中しているが、関西圏にも手を広げていきたい」と話す。
現在対応する端末は「ZenFone」シリーズ(台湾ASUS製)などが中心だが、今後は親会社のソニーが提供する端末への導入を検討するという。
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