日本通信は2月2日、2017年3月期の連結業績予想を下方修正し、これまで2億2400万円の黒字としてきた最終損益が一転、21億6900万円の赤字になる見通しだと発表した。最終赤字は2期連続。
ソフトバンクとの相互接続が認められたものの、MVNOサービスのスタートが3月22日からにずれ込むことが確定し、今期中に収益に貢献できなくなったため、という。ソフトバンクのiPhone/iPad 向け格安SIMの販売で20億円の売り上げを見込んでいたという。
下方修正の開示がこの時期になったのは、(1)ソフトバンク回線によるMVNOサービスを提供するのは日本通信が初、(2)昨年9月に総務省に対して命令申し立てを行ったことで、潜在的なユーザーと販売店に周知され、潜在需要が大きく高まった、(3)第4四半期(1〜3月)の初旬にサービス開始できれば当期の業績予想を修正する必要のないレベルまでの業績を実現できる見込みだった──と説明している。
売上高は従来予想から23億1600万円減の26億6000万円、営業損益は従来予想の2億6000万円の黒字から、21億4700万円の赤字に修正する。営業赤字も2期連続。
来期(2018年3月期)はソフトバンク回線によるMVNOサービス開始もあり、売上高60億円、利益6億円程度の業績を実現できるための事業計画を策定するという。
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