合同説明会の正しい活用法:3月1日就職活動解禁(1/2 ページ)
3月1日の新卒採用広報活動解禁とともに会社説明会が始まりました。企業説明会や合同説明会があらゆるところで開かれていますが、ほとんどの学生が「ここで何を話し何を聞くべきかが分からない」のだそうです。
著者プロフィール:
増沢隆太(ますざわ・りゅうた)
株式会社RMロンドンパートナーズ代表取締役。キャリアとコミュニケーションの専門家として、芸能人や政治家の謝罪会見などをコミュニケーションや危機管理の視点で、テレビ、ラジオ、新聞等において解説している。大学や企業でのキャリア開発やコミュニケーション講座を全国で展開中。著書「謝罪の作法」他多数。
3月1日の新卒採用広報活動解禁とともに、一斉に会社説明会が始まりました。学内や就活情報会社主催の企業説明会・合同説明会があらゆるところで開かれています。各社がブースを作り、直接説明を聞くことができる一方、では何を話すべきなのか、聞くべきなのかについては分からないという学生がほとんどです。
1.誠意と根性というカン違い
合同説明会における企業ブースの光景は2つに分かれます。学生であふれかえる有名企業と、ほとんど学生が来ずに閑古鳥が鳴いている「学生に知名度の低い」企業です。しかしこの学生知名度というのは極めて偏っており、いわゆるコンシューマーカンパニー、テレビCMをやったり、日頃目にする製品やサービスの企業だけに集中する傾向は、以前から変わっていません。
人気企業、有名企業ブースでは、同じ学生で何度も再訪する者もいます。その企業ブースを何度も訪れることで、誠意や根性を訴えたいという話を聞いたこともあります。しかし企業側からすれば迷惑ではあっても、そのような無意味な誠意も根性を評価するはずがありません。
中にはボストン・キャリア・フォーラムのように、海外で留学中の日本人学生や外国人学生に向けた合同説明会に、わざわざここに日本から参加する、留学生でも何でもないただの学生もいます。採用対象でもない日本人学生に遠路来られても、立場上嫌な顔もできず、しぶしぶ対応せざるを得ない企業にしてみれば迷惑この上ない話です。
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