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阪神の藤浪は、“未完の大器”で終わってしまうのか:赤坂8丁目発 スポーツ246(4/4 ページ)
4月4日、阪神・藤浪が投じた直球がヤクルト・畠山の左肩を直撃した。両軍ベンチから全員が飛び出し、ド派手な乱闘劇へと発展したわけだが、心配なのは藤浪である。「未来のエース」として期待されながら、このまま未完で終わってしまうのだろうか。
苦境に陥った22歳の虎の若武者
何もできず、いいところなく悲惨な形に終わってしまった藤浪のWBC――。前出の担当者はこう続けた。
「同い年の日本ハム・大谷(翔平)選手がケガで大会直前にWBCに出られなくなって、逆に藤浪選手にとってはアピールチャンスとなったはずなんです。世界を相手に藤浪選手がすごいピッチングを見せれば、メジャーリーグからも注目されるでしょうし、一気にジャンプアップにつながるかもしれなかった。
そうなれば関西だけのローカルスターではなく全国的にも知名度が大きく広がるし、CM起用などメディア露出も増えるようになっていけばいいと我々も考えていたわけです。実際にWBCでの活躍を想定し『藤浪選手をCMキャラとして起用することを検討してみたい』と話していた“ツバ付け狙い”の大手クライアントも複数社ありましたしね。ただ、それも今となっては全部白紙になってしまいました」
苦境に陥った22歳の虎の若武者。本領を発揮すれば、こんなところで挫折するような選手でないことは分かっている。この藤浪の目覚めと成長がない限り、今季の阪神優勝もあり得ない。だからこそ阪神球団や猛虎ファン、そして関西の経済界も藤浪が球界を代表するスーパーピッチャーとなる日を待ち望んでいる。
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