「引退」がささやかれても、なぜハンカチ王子はたまに結果を出すのか:赤坂8丁目発 スポーツ246(1/4 ページ)
ある意味で「スゴい」と認めざるを得ない。日本ハム、斎藤佑樹投手のことだ。入団以来、ブレイクすることなく何度も「引退」がささやかれながら、なぜたまに結果を出すのか。
ある意味で「スゴい」と認めざるを得ない。北海道日本ハムファイターズ(以下、日本ハム)、斎藤佑樹投手のことだ。
今季4度目の先発登板となった6月14日の中日戦(場所:ナゴヤドーム)。いきなり初回に4安打4失点で試合をぶち壊しかけたが、その後は見違えるような快投を見せて2回以降の4イニングは1人の走者も許さなかった。
シーソーゲームの様相を呈した試合は延長12回の死闘の末に勝利。5回を投げて立ち上がりの4失点のみに抑えながら自分の投球リズムも呼び戻した斎藤の力投こそが、チームに執念の勝利を呼び込んだと評しても決して過言ではあるまい。
プロ7年目の今季は5月31日の横浜DeNAベイスターズ戦で6回途中1失点の好投を見せ、約2年ぶりの白星をつかんだ。日本ハムに入団以来、ブレイクすることはなく何度も引退危機がささやかれながらも、忘れかけたころにシレッと快投する。「計算づくで、やっているんじゃないか」と疑わしく思えるぐらいに不思議な存在感を見せ続けているのだ。
ネット上では試合で結果が出なければ、毎回のごとく「とんでもないようなお荷物投手」「日本ハムでなければ速攻でクビ宣告を受けている」など、さまざまな批判が浴びせられているものの、斎藤本人は“柳に風”とばかりに気にもとめていない。もし彼が並の神経の持ち主であれば、おそらくここに至るまで世間からのバッシングを何度も受け続けた段階で現役を退く意向を固めていたであろう。
ところがこうして斎藤は今も現役を続け、時々一軍に呼ばれてはごくたまに活躍することで厳しい競争社会であるはずのプロ野球界で生き残れている。よっぽど肝が据わった強心臓の持ち主なのだろう。だから冒頭でも触れたように「スゴい」のだ。ここ最近、チーム関係者が斎藤について次のように評していた。
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