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ヤマト、19日から配達時間帯を変更 「午後0〜2時」廃止:未払い残業代は増加か
ヤマト運輸が、宅配物の配達時間帯の指定枠を変更。19日から「午後0時〜2時」を廃止した5区分で宅配サービスを展開していく。
ヤマト運輸は6月19日、宅配便の配達時間帯の指定枠を変更した。従来の6区分から「午後0時〜2時」を廃止し、「午後8時〜9時」を「午後7時〜9時」に変更した5区分で宅配サービスを展開していく。
今後、顧客が指定できる時間帯は(1)午前中、(2)午後2時〜4時、(3)午後4時〜6時、(4)午後6時〜8時、(5)午後7時〜9時――となる。
親会社ヤマトホールディングス(HD)が推進する「働き方改革」の一環。適切な休憩時間を設けることで、ドライバーの労働環境を改善する狙いがある。
このほか、ヤマトHDはドライバーの負担減を目的に、インターネット通販(EC)事業者が出荷する宅配便の総量を調整中。既にEC大手のアスクルのサービス「LOHACO」の当日配送サービスなどから撤退している。
また、同社は4月、これまで計4万7000人の従業員に対して計190億円の残業代が未払いであったことを公表し、該当者に7月をめどに全額を支払う方針を明らかにするなど、体制の改善を進めている。
過年度の未払い残業代は、数十億円増額か
だが、ヤマトHDは6月16日、2016年度第4四半期の有価証券報告書の提出を延期すると発表。日本経済新聞の報道によると、同社が16年度に一時金として計上した過去の未払い残業代が数十億円程度膨らむ見通しになったためという。
ヤマトHDは、追加の未払い残業代の金額や、有価証券報告書の提出日などの詳細については「あらためてご報告する」とコメントしている。
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