新燃費方式、「市街地」「郊外」「高速道路」も表示義務付け
乗用車の燃費計測方式「WLTCモード」の表示義務付けに伴い、「市街地」「郊外」「高速道路」という走行環境ごとの燃費表示も義務化される。
国土交通省と経済産業省は7月4日、2018年10月から義務付ける乗用車の燃費計測方式「WLTCモード」の表示で、「市街地」「郊外」「高速道路」という走行環境ごとの燃費表示も義務化すると発表した。ドライバーが利用実態に即した形で燃費を比較しやすくなるとしている。
同日付で省エネ法関係告示を改正し、公布・施行した。
現在、カタログなどに表示されている燃費は「JC08モード」と呼ぶ日本独自の方式で測定されている。だが実際の燃費は最大で4割悪いという指摘もあるなど、乖離(かいり)があるのが実情だ。
新たに導入するWLTC(Worldwide-harmonized Light vehicles Test Cycle)モードは国連が定めた世界統一試験法。市街地モード、郊外モード、高速道路モードでの燃費から平均的な値を算定するもので、JC08モードと比べ、実際の走行をより反映した値になるとされている。
WLTCモード表示とともに、WLTCモードを構成する市街地モード、郊外モード、高速道路モードの燃費表示も義務付けることで、ドライバーそれぞれの使用状況に応じ、より実際の走行に近い燃費を把握できるようにする。
WLTCモード表示の義務付けは18年10月以降だが、今夏以降、WLTCモード燃費を算定した車から順次切り替えていく。マツダは今夏に発売するスポーツタイプ多目的車(SUV)「CX-3」のガソリンエンジンモデルで、WLTCモードによる燃費を表示した。燃費不正問題でカタログ値に対する目も厳しくなっており、今後メーカー各社による前倒し対応が進みそうだ。
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この数週間、自動車メーカーの燃費不正問題に話題が集中しているが、その議論に関して混乱が見られるのではと感じている。なぜカタログ燃費と実燃費が乖離しがちなのか、この点も整理したい。
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