あなたの給料は本当に妥当か:常見陽平のサラリーマン研究所(2/3 ページ)
給料の相場を知ることは有益だ。あなたはもっと稼げる人間なのかもしれない。「世の中お金じゃない」と言う人もいるが、まず現実を知った上で、何を大切に生きるのかを自分に問い直すべきだ。損をしないために。
給料の相場を知るべし
自分は労働の対価として見合うお金をもらっているかどうかについては、いつも意識するべきだ。もちろん、年功序列の賃金に代表されるように、その対価がすぐにはもらえない場合もあるのだが。
「もっともらいたい」という衝動は、成長への原動力にもなる。「諦めたらそこで試合終了」なのだ。「いや、だから、そんなにお金必要ねえし」「どうせ給料、上がらないだろ」と言う人もいるだろう。気持ちは分かる。ただ、無知は罪だ。自社内の、業界内の、さらには世の中の給料の相場を知っておくべきだ。あなたはもっと稼げる人間なのかもしれないのだから。
まずは、自社の人事制度、給与テーブルの確認だ。自社のイントラネットなどに情報が転がっていることだろう。上司、先輩に飲みの席で聞いてみるのもアリだ。同期同士で、オープンに話し合っている人もいるだろう。
気になる企業で働く人がどのくらいもらっているかも、だいたい確認することができる。例えば、ビジネス誌は年に1〜2回、給料特集を組む。この手の特集は業界、企業別の相場が分かるので、学歴特集同様、注目が集まる。皆さんも読んだことがあるだろう。
この他、東洋経済新報社の『会社四季報』なども参考になる。給与に関するデータを閲覧することができる。求人広告を閲覧するのも、良いだろう。モデル賃金などが表記されている。社外の友人や知人に聞いてみるのも有効である。
このようにして給料の相場を知ることは有益だ。場合によっては、もっと稼げる環境に移るきっかけになるかもしれない。「世の中お金じゃない」と悟る(ごまかす)前に、まず現実を知った上で、何を大切に生きるのかを自分に問い直すべきだ。損をしないために。
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