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「スキル」「実績」がなくても独立できる人とは?:常見陽平のサラリーマン研究所(1/2 ページ)
読者の中には将来独立を考えている人もいるだろう。「雇われずに食べていく」には何が必要なのか。今回はそのポイントについて考えたい。
フリーランスで食べていくためには何が必要か?
先日、こんなテーマで先輩と激論になった。読者の中には、将来独立を考えている人もいるだろう。今さらノマド(笑)とか名乗り出す奴はあまりいないかと思うが、小規模であれ起業を考えている人はそれなりにいるはずだ。ここで「雇われずに食べていく」ためのポイントを考えてみよう。
身もフタもない話だが、私なりの結論は「顧客がいるかどうか(つきそうか)」だ。自分に仕事をくれそうな会社や人が存在して、希望する生活レベルを実現するだけの稼ぎになるかどうか。これにかかっている。
以前、ある経営者と議論したことがある。その社長も私もリクルート出身、いわゆる元リクだ。リクルートはよく人材輩出企業(排出という説もあるが)と呼ばれるが、確かに起業した者、フリーランスで活動している者も多数いる。そのとき、社長と話題になったのは、「元リクで独立した者の多くは、独自のビジネスモデルで成功しているわけではなく。仕事をくれる“顧客”がいるから成功しているのではないか」ということだった。
要するに仕事をくれる人がいるかどうかである。元クライアント、上司や同僚の会社、さらには古巣が営業先となる。個人で独立するなら、太いクライアントが数社あれば食べていくことは可能だ(もちろん業界によって違う)。
その後も紹介などで顧客は広がっていく。逆に言うと、別にピカピカのスキル、優れた実績がなくても独立することはできるのだ。
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