超薄型で衣類に貼り付けることができ、そのまま洗濯もできるという太陽電池を理化学研究所が開発した。ウェアラブルデバイスや、服などにセンサーを埋め込んだ「e-テキスタイル」の電源への応用が期待できるという。
厚さ1μメートルの基板フィルムと封止膜を利用。エネルギー変換効率は7.9%と、これまでの同様の太陽電池で報告されている4.2%を2倍近く上回る。曲げたり、つぶしたりしても動作する上、水中に長時間置いてもエネルギー変換効率の低下が抑えられているという。
開発の決め手は、有機半導体ポリマーを極薄の高分子基板上に形成する技術。さらに、太陽電池を双方向からゴムで挟むサンドイッチ構造にすることで、伸縮性を保ちながら耐水性が劇的に向上する封止を実現した。
ウェアラブルセンサーはヘルスケア分野などで期待されているが、課題は電源。新開発の太陽電池は、高いエネルギー変換効率と柔軟性を持ちながら安定しており、大きく期待できるとしている。
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