企業の研究開発費ランキング、1位はアマゾン:日本の最高位はトヨタ自動車の11位
Strategy&がR&D(研究開発)に投資した世界の上場企業トップ1000社のランキングを発表。1位は米Amazon.comで、投資額は161億ドル。インターネット企業が調査開始後初の首位に。
PwCグループの戦略コンサルティング会社Strategy&は10月25日、研究開発(R&D)に多額の費用を投入した世界の上場企業トップ1000社のランキングを発表した。1位は米Amazon.comで、161億ドル(約1兆8000億円)を投資している。ソフトウェア・インターネット企業が1位になるのは2005年の調査開始後初。
米Alphabet(Google)、米Intel――と続く。16年1位の独Volkswagenは5位、2位の韓国SAMSUNGは4位に、それぞれ後退した。トップ5の企業はいずれも100億ドル以上を研究開発費に支出している。
ランクインした1000社のR&D合計支出額は7020億ドル(前年比3.2%増、全世界のR&D支出の40%)で、調査開始以降最高額。一方で売上高は15兆6000億ドル(2.5%減)だった。
日本企業では、トヨタ自動車が11位(93億ドル)、ホンダが19位(62億ドル)にランクイン。トップ1000には計171社が入り、R&D支出額の合計は1070億ドル(5.9%増)。ランクイン企業数は6社増えた。
産業別では、コンピュータ・エレクトロニクス、ヘルスケア、自動車がトップ3。成長率ではソフトウェア・インターネットやヘルスケアが高く、18年のトップ3はヘルスケア、コンピュータ・エレクトロニクス、ソフトウェア・インターネットになると見込まれるという。
17年6月30日時点で、過去1年間のR&D支出が多い世界の上場企業上位1000社を特定し、ランキングを作成した。
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