みずほダンスの“一体感”がヤバく思えてしまう理由:スピン経済の歩き方(1/5 ページ)
みずほダンスが話題になっている。みずほフィナンシャルグループで実際に働いている約400人のみなさんがキレキレのダンスを披露するPR動画のことだ。「面白い」「見ていて楽しい」といったコメントが多いなかで、筆者の窪田氏は「一抹の不安がよぎる」という。どういうことかというと……。
「みずほダンス」が話題になっている。
既にご覧になった方も多いかもしれないが、みずほフィナンシャルグループで実際に働いている約400人のみなさんがキレキレのダンスを披露するPR動画のことだ。
百聞は一見にしかずなので、まだという人はぜひ見ていただきたい。終業間近のみずほ銀行で、時計の針が17時10分をまわった途端、フラッシュモブさながらに行内が暗転して、軽快な音楽に合わせて行員たちが踊り始めるというもの。銀行内だけではなく、横浜の大さん橋、京都の竹林、熊本のビーチなど舞台を変えて、見る者の心を揺さぶるほど全力で踊っていらっしゃる。
この手の「お堅そうな企業の人たちが全力で踊ってみました」動画といえば、少し前にも社員24人を起用して「東池袋52」というアイドルグループまでつくってしまったクレディセゾンが話題になったが、このPRトレンドのルーツをたどっていくと、2013年のAKB48「恋するフォーチュンクッキー」の「踊ってみた動画」がある。
覚えている方も多いと思うが、あの曲の振り付けをさまざまな方たちがコピーするのが人気となるなかで、佐賀県、鳥取県など自治体の県知事や職員などが参入したことが、大きなニュースとして話題を集めたのである。
このトレンドはヒット曲の振り付けの完コピから、オリジナルダンスへと移行。その代表が、矢野顕子さんの「ISETAN-TAN-TAN」に合わせて、全国の伊勢丹にお勤めの方たちが踊るというPR動画だ。三越伊勢丹ホールディングスの大西洋社長(当時)もダンサーとして参加したことも話題となった。
関連記事
- なぜ日本のおじさんは、貴乃花親方にイラついてしまうのか
貴乃花親方が「おじさん」から叩かれている。「理事のくせに協会に協力しないのは組織人失格」「改革したいからって、飲み屋のケンカを大騒ぎしすぎだ」といった主張を聞いていると、筆者の窪田氏は「何かに似ているな」と感じたという。それが何かというと……。 - 日本人が「通勤地獄」から抜け出せない、歴史的な背景
暑くなってきたので「満員電車」が辛くなってきた。「働き方改革を実現しよー」「時差出勤をしよー」と叫ばれているのに、なぜ“通勤地獄”は解消されないのか。その歴史をひも解いてみると、意外な事実が……。 - なぜ日本のおじさんは怒ると「責任者を呼べ!」と騒ぐのか
街中を歩いていて、おじさんが「責任者を出せ!」と騒いでいるのを聞いたことはないだろうか。例えば、駅員に大声を出したり、コンビニの店員を叱ったり、とにかく日本のおじさんはよく怒っている。なぜおじさんは「責任者を呼べ!」と叫ぶのか、その背景を調べてみると……。 - 日本のおじさんたちが、「アデランス」をかぶらなくなったワケ
アデランスがMBOを実施すると発表した。投資ファンドからの支援を受けながら経営再建を目指していくそうだが、業績低迷の背景に一体何があったのか。日本のおじさんたちが「かつら」をかぶらなくなった……!? - 「石原さとみの眉が細くなったら日本は危ない」は本当か
女優・石原さとみさんの眉がどんどん細くなっている。彼女のファンからは「そんなのどーでもいいことでしょ」といった声が飛んできそうだが、筆者の窪田さんは「日本経済にとって深刻な事態」という。なぜなら……。 - 海外の富裕層が押しかける「診療所」をほとんどの日本人が知らない理由
関西国際空港の近くにある病院を目指して、わざわざ海外からやって来る人が増えている。病院名は、IGTクリニック。がん治療専門のクリニックに、なぜ外国人の患者が増えているのか。その理由は……。 - 「ウィルキンソン」がバカ売れしている本当の理由
「ウィルキンソン」が売れている。躍進のきっかけはハイボールブーム。割り材としての需要が増えたことでブランド認知が上がったそうだが、大事な要素が欠けているのではないだろうか。どういうことかというと……。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.