ヤフーを装った架空請求が多発しているとして、消費者庁が注意を呼び掛けている。不審な事業者がショートメッセージ(SMS)で「お客さまは1年間のヤフーのご利用に当たって、料金を○○万円滞納されています」などと消費者を脅し、インターネット通販(EC)サイトで使えるギフトカードでの支払いを求めてくるという。
消費者庁によると、SMSの内容は「未納料金を滞納しております。ご連絡なき場合は法的手続に移ります。ヤフー」「会員登録の未納料金が発生しております。本日中にご連絡がない場合、法的手続きに移行します。ヤフー」――などさまざま。
使われている事業者の名称は、「ヤフー」「ヤフーサポートセンター」「ヤフージャパン」「ヤフーカスタマーセンター」(全て原文ママ)など。
SMSを読んで不安を覚えた消費者が電話をかけると、不審な事業者は、氏名・生年月日などの個人情報を尋ねる。その後は「(詳細を)調べる」と告げて電話を切らせず、「1年前にお使いの携帯電話に誤作動が発生し、有料の動画サイトに登録されたことになっている」などと理由を説明する。
支払いを迷っている消費者には「携帯電話の誤作動の場合は保険が利くので、後日全額お返しする」などと欺き、支払いを促す。支払いを承諾した消費者には、コンビニエンスストアでギフトカードを購入し、番号を伝えるよう指示。証拠隠滅を図るため、カードを捨てるよう指示するケースもあるという。
一度支払った消費者には、別の企業を装って、同様の手口でさらなる支払いを要求してくるという。
消費者庁は「本件とヤフーは全く無関係。要求には絶対に応じないように」「事業者の名前に聞き覚えがある場合も安易に信用せず、話の内容をよく確認するように」と警告している。
関連記事
- Amazonを装った架空請求が多発 消費者庁が注意喚起
アマゾンジャパンとその関連企業を装った架空請求が多発しているとして、消費者庁が注意を呼びかけている。 - 警察とJC3、詐欺サイト約2万件発見 43人を検挙
警察当局とJC3が、ECサイトなどを装った詐欺サイトを計1万9834件発見したと発表。43人を検挙したという。 - 積水ハウス、63億円詐欺被害か マンション用地取得に絡み
積水ハウスが、所有者から第三者を介して購入した物件の所有権を得られなかったと発表。購入代金のうち63億円は既に支払い済みで、詐欺などの犯罪に巻き込まれた可能性が高いという。 - 「楽天銀行」装うメールに注意 警視庁など注意喚起
楽天銀行を装った不審なメールが出回っているとして、警視庁サイバーセキュリティ対策本部などが注意喚起。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.