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和歌山電鐵とヤマト運輸、電車で宅急便輸送:配達が3時間繰り上がる
和歌山電鐵とヤマト運輸は、貴志川線の田中口駅〜神前駅間で客貨混載を開始する。配達開始時刻が早まるなど、住民の利便性が向上するという。
和歌山電鐵とヤマト運輸は2月16日から貴志川線の田中口駅〜神前駅間の電車で宅急便を輸送する客貨混載を開始する。配達開始時刻が早まるなど、住民の利便性が向上するという。
これまでヤマト運輸が宅急便センターから神前地域にトラックで輸送、配達していた荷物を、電車とリヤカー付き電動自転車での配達に切り替える。具体的には、ヤマト運輸の社員2人が和歌山太田センターで荷物を集配コンテナに積み込み、田中口駅へ向かう。集配コンテナを電車に固定し、社員も電車に乗り込み7時15分に出発。神前駅に到着後、集配コンテナと自転車をドッキングして集配を開始するという流れだ。これによって神前地域への配達開始時間が従来の11時から8時に繰り上がるため、住民は在宅時に荷物が受け取りやすくなるという。
和歌山電鐵にもメリットがある。電車の空きスペースで荷物を輸送することで、電車の路線網維持につながる新たな収入源を確保できる。
今後は貴志川線の各駅にオープン型ロッカー「PUDO ステーション」の設置や手荷物預かり、手荷物配送サービスの提供などを検討していく。
ヤマト運輸は路線バスによる客貨混載を2015年以降、岩手、宮崎、北海道、熊本、兵庫、長野、和歌山、徳島、愛知の9都道府県で実施している。
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