中国「ビリビリ動画」運営元が日本でアニメ制作へ:世界のユーザー1.5億人に配信
中国Bilibiliが日本でアニメ制作事業を始める。日本法人のビリビリが、東京・人形町に制作スタジオを立ち上げ済み。人材募集も始めており、年間3本のペースで制作を行う計画という。
動画共有サイト「bilibili(通称:ビリビリ動画)」を運営する中国Bilibiliの日本法人はこのほど、アニメ制作事業を始めることを明らかにした。今後は年間3本のペースで子ども向け・大人向けなど多様な独自コンテンツを制作し、同Webサイトを通じて全世界のユーザーに配信していくという。
日本法人はすでに、東京・人形町(中央区)に制作スタジオを立ち上げ済み。ビジネスSNS「Wantedly」でアニメーターなどの人材募集も始めている。
社員数は現在30人程度だが、今後は監督(3〜4人)、アニメーター(約30人)、制作進行(5人)、アフターフォロー(7〜8人)――の約50人体制でアニメ制作に臨むとしている。
日本法人はこれまで、アニメ作品に出資してコンテンツのライセンスを獲得し、「ビリビリ動画」で配信するビジネスなどを展開。「異世界食堂」「Infini-T Force」「URAHARA」といった作品にも携わっていたが、自社でのアニメ制作は行っていなかった。
全世界にユーザー1.5億人
「ビリビリ動画」は2009年にオープン。カドカワの「ニコニコ動画」と同様、画面上にコメントを表示する“弾幕”機能を持つ。10〜20代の若者を中心に人気を集め、全世界に1.5億人のユーザーが存在。17年度第4四半期現在の月間アクティブユーザー数(MAU)は7200万人。
運営元のBilibiliは3月に米NASDAQに上場。上場時の時価総額は31億4000万ドル(約3344億円)だった。
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