JR西、新長距離列車の内装デザイン公開 個室や「ノビノビ座席」など導入:フリースペースも採用
JRが2020年春に運行開始予定の長距離列車の内装を発表。「多様性」などをテーマに、1両ごとに異なるタイプの座席する予定。個室や寝転がれる「ノビノビ座席」などを設ける。
JR西日本は5月23日、2020年春に運行開始予定の長距離列車の車内デザインを発表した。「多様性」「くつろぎ」などをテーマに、1両ごとに異なるタイプの座席を導入。大きめの車窓も取り入れ、風景をより楽しめる仕様にした。「シンプルながら快適性が高く、落ち着いた車内空間を提供する」という。
長距離列車は西日本の観光を盛り上げる狙いで、臨時列車として京阪神と山陰・山陽地区の観光地を周遊する予定。車両は、JR西が「新快速」などに用いてきた117系を改装する。
6両編成で、座席は全席指定とする予定。定員は90人。
各車両に異なる座席
1号車には1列+1列シートを配置し、グリーン車とする。乗客1人に対し、向かい合う2つの座席を割り当てる予定。2つの座席の背もたれを倒すとベッドに転換でき、リラックスした状態で景色を眺められる。
2号車にはフルフラットシートと2列+2列シートを配置し、女性専用車両とする。フルフラットシートは同社が寝台列車「サンライズ瀬戸・出雲」に取り入れている「ノビノビ座席」と同タイプで、横になってくつろげる点が特徴。女性用の更衣室、女性専用トイレも設ける予定。
3号車にはファミリーなど団体客向けのコンパートメントと2列+2列シートを配置し、普通車とする。コンパートメントには折りたたみ式のソファを導入。シートはグリーン車と同程度のゆったりとした間隔で配置し、くつろげる仕様にする。
4号車にはテーブルや座席などを複数設置し、乗客が思い思いに過ごせるフリースペースとする。グループ向けのボックス席も設ける。
5号車には2号車と同様のフルフラットシートを導入し、普通車とする。車いす対応座席や多機能トイレも配置する。
6号車にはカーペットやソファを配した個室を5室配置し、グリーン車とする。個室のうち4室は団体客用、1室は1人用とし、さまざまなニーズに対応する。
外観は未定だが、えちごトキめき鉄道(新潟県上越市)の観光列車「雪月花」を手掛けた川西康之氏がデザインを担当する予定。
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