ハリル解任は吉か凶か 西野ジャパンが盛り上がらない:赤坂8丁目発 スポーツ246(2/4 ページ)
FIFAワールドカップ・ロシア大会が6月14日に開幕する。4年に1度のビッグイベントにもかかわらず、日本代表には戦う前から逆風が吹き荒れている。このシュプレヒコールを助長させている選手がいる。本田圭佑(パチューカ)だ。
政権交代の流れを把握していたのでは
なぜ本田は「ハリル降ろし」に絡んでいた、という疑惑の目を向けられているのか。5月14日にNHKでオンエアされた本田のドキュメンタリー形式の特集番組が、その疑惑を深める要因につながっている。
番組の中で本田は「ハリルのやるサッカーにすべてを服従して選ばれていく、そのことのほうがボクは恥ずかしいと思っているので」などと発言。ハリルホジッチ前監督の目指すスタイルを否定し、暗に批判したことでネット上でも次々にブーイングが上がり、方々で炎上した。
しかも「番組の収録はハリル解任を発表した4月9日よりも、もっと前から行われていた」という情報も飛び交っている。このことから本田も、NHKの取材班も政権交代の流れを把握していたのではないかとの疑念が生じている。事情通は次のように言う。
「ハリルホジッチ氏は監督就任以来、日本代表の世代交代を図って試行錯誤を重ねながらも将来を嘱望される若手を抜てきしながらW杯ロシア大会を目指してきた。しかし、いまひとつ国際試合で内容が伴わず、しかもネームバリューの高い本田、香川、岡崎のいわゆる“ビッグ3”をW杯本番に向けて排除しようとしていたため、W杯ロシア大会の注目度低下と日本代表人気の下落を恐れたスポンサーや広告代理店側から『ハリルでは困る』という“圧力”がかけられるようになっていた。
日本サッカー協会側の上層部も大事な金脈を失うわけにはいかず、加えて何かと頑固者でコントロールしにくいハリルホジッチを切るにはこのタイミングしかないと踏んだ。この流れを本田も関係者から知らされていたと指摘する声は協会周辺でも多い」
真相はどうあれ、このような疑惑が今の日本代表に渦巻いているのは残念ながら事実だ。だから西野監督の選考したW杯最終登録メンバー23人に本田らベテランが、まるで申し合わせたかのように復帰を果たしたことで「ロートルジャパン」などとバッシングの嵐が一斉に沸き起こっているのである。
何せ、そのハリル解任から本田らの復帰によってW杯開幕時点での平均年齢が28.26歳と、W杯日本代表としては過去最高齢に達しているのだから無理もない。
関連記事
- キリンの月額制ビールは大人気なのに、なぜ再開できないのか
キリンビールが展開している「キリンホームタップ」が人気を集めている。専用サイトで申し込むと、月額6900円で自宅用のビールサーバーを借りられるわけだが、現在は受け付けを中止している。なぜこのような事態になったのか、担当者に聞いたところ……。 - 日大アメフト部の監督に逆らえば、「路頭に迷う」は本当か
日大アメフト部の選手が、関学の選手に悪質タックルを仕掛けた問題がヒートアップしている。一歩間違えれば大ケガにつながってしまうかもしれない行為を、なぜ選手は行ったのか。その背景には、監督に独裁者としての顔があって……。 - 登山家・栗城史多さんを「無謀な死」に追い込んだ、取り巻きの罪
登山家の栗城史多さんがエベレスト登頂に挑戦したものの、下山中に死亡した。「ニートのアルピニスト」として売り出し、多くの若者から支持を集めていたが、登山家としての“実力”はどうだったのか。無謀な死に追い込まれた背景を検証すると……。 - なぜレオパレス21の問題は、旧陸軍の戦車とそっくりなのか
レオパレス21が「界壁」問題で揺れている。界壁とは、部屋と部屋の間を仕切るモノだが、同社の物件には屋根まで達成していないモノが複数存在していることが分かった。この問題に対し、筆者の窪田氏は「日本型組織のスタンダート、というか伝統だ」と指摘する。どういう意味かというと……。 - 鉄人・衣笠祥雄氏は、なぜカープの監督になれなかったのか
元広島東洋カープの衣笠祥雄氏が死去した。71歳だった。2215試合連続出場記録の金字塔を打ち立てた名選手だったのに、なぜカープの監督になることができなかったのか。複雑な人間模様と舞台裏のドラマが激しく交錯していて……。 - 日大アメフトの首謀者は「時間切れ」を狙っているのか
日大アメフト部の炎上が続いている。いまだ誰もが納得するような落としどころが見えてこないが、日大はどのように考えているのか。大学関係者によると「日大は玉虫色のままの時間切れを狙っているのでは?」という声がある。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.