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パイロット1人制か、航空機「コックピット改革」の是非人材不足も背景(4/4 ページ)

航空機メーカー各社は、ジェット機の長距離フライトに必要なパイロットの人数を減らし、1人でも運航可能な操縦室を設計することで、世界的なパイロット不足を緩和し、航空会社のコストを削減しようともくろんでいる。

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<改革遂行への障害>

こうした懸念にも関わらず、航空機メーカー各社は、コックピットに人工知能(AI)を搭載したり、地上からの意思決定を可能とするようなネットワーク接続などのプロジェクトを推進している。

ただ、安全が至上命令である航空産業において、コックピット乗組員の削減は、相当量のテスト実施と監督当局の認証がなければ実現しない。

航空各社にとっては、現在の保有機体を改造するだけでなく、パイロットの新たな役割を管理するための文化的な変更も不可欠になると、英格安航空フライビーのChristine Ourmieres-Widener CEOは言う。

「ほとんどの場合、ソリューションを売り込んでくる人々は、変革を巧みに進めることがどれだけ複雑か理解していないし、これは非常に大きな変革だ」と語る同CEO。「いずれは自動操縦のテクノロジーは使えるようになるだろうが、長期にわたるプロセスになる」

メーカー各社は、将来のジェット機がパイロット1人仕様になるかどうかはまだ判断できないとしており、エアバスは新たな推進テクノロジーも考慮する必要があると強調する。

「パイロット1人による運航が絶対に必要だというわけではない、と付け加えておきたい」と語るエアバスのデュモン氏。「だが、航空機の数とパイロットの数とに乖離(かいり)があるという現実によって、それが必要になる可能性はある」

(翻訳:エァクレーレン)

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